エンジニア採用におけるリファレンスチェック|質問例7選と導入メリット・実施手順を徹底解説

更新日:2026/3/10

執筆者:back check magazine 編集部

リファレンスチェック

エンジニア採用の難易度が年々高まる中、採用したエンジニアの早期離職やスキルのミスマッチに悩む企業が増えています。コーディングテストや面接だけでは見えにくい「実際の働きぶり」や「チームでの協調性」を把握するのは容易ではありません。

こうした課題を解決する手法として、エンジニア採用においてもリファレンスチェックの導入が広がりつつあります。候補者の前職における技術力やプロジェクトへの貢献度、コミュニケーションスタイルを第三者から確認することで、面接だけでは見極められない情報を取得できます。

本記事では、エンジニア採用に特化したリファレンスチェックの目的や導入のメリット・デメリット、実施の具体的な手順を解説します。併せて、エンジニア向けの質問例や注意点もご紹介しますので、リファレンスチェックの導入を検討している人事担当者の方は、ぜひ最後までご覧ください。

目次

リファレンスチェックとは?エンジニア採用における基礎知識

エンジニア採用におけるリファレンスチェックは、技術スキルの実態や協調性を客観的に把握するための重要な手法です。

まずはリファレンスチェックの基本的な概念と、エンジニア採用で注目される背景について理解しましょう。

リファレンスチェックの定義と目的

リファレンスチェックとは、企業が採用活動の際に、候補者の過去の職務経験や人柄などについて、候補者のことをよく知る第三者に対して実施する調査です。

具体的には、候補者の前職における実績や勤務状況、仕事をする上での能力、人となりや人間関係などの情報を、前職の上司や同僚からヒアリングします。

従来は外資系企業や金融系企業の中途採用で導入されていた調査ですが、現在では業種を問わず多くの企業で取り入れられるようになりました。

関係記事:【完全版】リファレンスチェックとは?質問例やメリット、法的注意点を10万人以上のデータを持つback checkが解説

エンジニア採用でリファレンスチェックが注目される背景

エンジニア採用でリファレンスチェックが注目される背景には、IT人材の深刻な不足と採用ミスマッチの課題があります。

経済産業省の調査によれば、2030年には最大79万人のIT人材が不足すると予測されており、企業間での優秀なエンジニアの獲得競争が激化しています。

参考:IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果|経済産業省(取得日:2026年2月19日)

求職者が優位なこの状況下では、面接や書類選考だけでは候補者の本質や技術力を見抜くことは難しく、入社後のミスマッチが大きな課題となっていました。特にエンジニア職では技術的なスキルだけでなく、チーム開発における協調性や問題解決力、新技術への学習意欲など、多面的な適性が求められます。

また、早期離職による採用コストの無駄や組織力低下を防ぐためにもミスマッチ防止の重要度も高まりつつあります。

こうした背景から、第三者の視点から候補者を客観的に評価できるリファレンスチェックの導入が広がっているのです。

エンジニア採用でリファレンスチェックを導入する4つのメリット

リファレンスチェックをエンジニア採用プロセスに組み込むことで、採用精度の向上や早期離職の防止など、企業にとって多くのメリットが得られます。

ここでは特に重要な4つのメリットについて詳しく解説します。

技術スキルの実態を第三者から確認できる

リファレンスチェックの大きなメリットは、候補者の技術的なスキルレベルや実績を実際に一緒に働いた第三者の証言で裏付けできる点です。

たとえば「リーダーとしてプロジェクトを成功させた」「特定の技術領域で高い成果を上げた」といったエピソードが第三者から得られれば、候補者の技術力の信憑性が高まります。

職務経歴書には「Pythonでの開発経験3年」と記載されていても、実際の業務でどの程度のレベルで活用していたのか、独力で問題解決できる力があったのかなどは、前職の同僚からの証言によって初めて明らかになることも少なくありません。

これにより、書類上のスキルセットと実際の能力とのギャップを減らし、公正で的確な採用判断につなげることができます。

協調性やコミュニケーション能力を把握できる

リファレンスチェックを通じて、候補者の協調性やコミュニケーション能力といった人物面も把握しやすくなります。

書類や短時間の面接では候補者の人柄や対人スキルを十分に評価することは難しいですが、前職の上司・同僚から「職場での人間関係構築力」や「周囲との協働の様子」について聞き取ることで、選考では見えなかった一面を知ることができます。

「チームで仕事を進める上で他メンバーと円滑にコミュニケーションを図っていた」「部内で信頼される協調性の高い人物だった」といった評価が得られれば、候補者の組織適応力を客観的に判断できるでしょう。

エンジニアといえども、現代のソフトウェア開発はチームで行うことが一般的です。技術力が高くても、チーム内で適切にコミュニケーションを取れなかったり、他メンバーと協力して業務を進められなかったりすると、プロジェクト全体の生産性に影響を及ぼします。

経歴詐称やスキル詐称のリスクを低減できる

前職関係者からの証言から、候補者の職歴・スキルに虚偽がないか確認することも可能です。

近年の採用市場では、実際には保有していない技術スキルを履歴書に記載したり、プロジェクトでの役割を誇張したりするケースも見られています。

たとえば、実際にはチームメンバーの一人として参加しただけのプロジェクトを「プロジェクトリーダーとして推進」と記載したり、経験が浅いにもかかわらず「実務経験3年」などと表現したりする例があります。

万一、候補者がスキルを盛っていたり実績を誇張していた場合でも、第三者からの情報収集によってそれを発見しやすくなるでしょう。

関連記事:リファレンスチェックで嘘は見抜ける?経歴詐称やなりすましの対処法を徹底解説

入社後のミスマッチを防止できる

リファレンスチェックの活用によって、入社後のミスマッチを大幅に減らすことが期待できます。

リファレンスチェックでは候補者に対する客観的評価を得て、多角的な視点で自社との適合度を判断することが可能です。

前職での活躍ぶりや価値観、職場の人間関係から、自社とのマッチ度合いや入社後のチーム配置などの判断材料に活用できます。

開発チームの文化や働き方とのフィット感を事前に確認することで、「技術力は高いが、チームの開発スタイルに馴染めなかった」「コミュニケーションの取り方が組織の文化と合わなかった」といったミスマッチを防げるでしょう。

エンジニア採用のリファレンスチェックで確認すべき7つの質問例

エンジニア職の候補者にリファレンスチェックを行う際には、技術面から人物面まで幅広く情報を得るための質問を用意しておくことが重要です。

ここでは確認すべき7つの観点ごとに具体的な質問例を紹介します。それぞれの質問を通じて、候補者のスキルや仕事ぶり、性格について深く理解することができます。

①技術スキルに関する質問例

技術的なスキルレベルや得意分野を把握する質問です。候補者の専門領域における実力を客観的に評価するために、以下のような質問が効果的です。

■具体的な質問例
〇〇さんの得意な技術領域と苦手な業務を教えてください
・〇〇さんが最も得意とするプログラミング言語は何ですか?
・技術的な専門性において、特に優れている点はどこですか?
・チーム内で技術的な相談を受けることは多かったですか?

この質問によって候補者がどのような業務で強みを発揮し、逆にどんな作業が苦手なのかを客観的に知ることができるでしょう。

エンジニアとしての専門領域やスキルセットの実態を把握し、自社の求める技術要件とのマッチ度を判断するのに役立ちます。

②プロジェクト遂行能力に関する質問例

プロジェクトの目標達成能力や業務推進力を評価するための質問です。エンジニアとして実際のプロジェクトでどのように貢献したかを確認します。

■具体的な質問例
プロジェクトマネジメントの経験や能力について教えてください
・○○さんが行った仕事で最も大きな成果を出したのはどのようなものですか?
・プロジェクトにおいて、○○さんはどのような役割を担っていましたか?
・納期が厳しいプロジェクトでの対応力はいかがでしたか?

質問によって具体的な役割や工夫についてエピソードを引き出せれば、候補者のプロジェクト遂行能力やリーダーシップ・責任感の度合いを知る手がかりになります。

大きな成果を上げた経験は、当人の実行力や問題解決力を示す重要な指標となるため、必ず確認しておきたいポイントです。

③問題解決力に関する質問例

技術的な問題やトラブルに直面した際の対応力を探る質問です。エンジニアとして避けられない障害やバグへの対処能力を確認します。

■具体的な質問例
技術的な問題解決能力はいかがでしたか?具体例も教えてください
・システムトラブルが発生した際、どのように対応していましたか?
・難しい技術課題に直面したとき、どのようなアプローチを取っていましたか?
・エラーやバグへの対処スピードや正確性について教えてください

この質問によって、候補者が困難な課題にどのように対処していたか、実際のエピソードを交えて把握できます。

エンジニア職では問題解決力が重要な適性の一つであるため、過去のエピソードを通じてその力量を確認しましょう。

④コミュニケーション能力に関する質問例

職場でのコミュニケーションの取り方や伝達力を確認する質問です。チーム開発において欠かせない対人スキルを評価します。

■具体的な質問例
周りへのコミュニケーションはどうでしたか?
・技術的な内容を非エンジニアに説明する能力はいかがでしたか?
・チームミーティングやレビューでの発言や貢献度について教えてください
・報告・連絡・相談は適切に行っていましたか?

エンジニアといえどもチーム開発では対人折衝が欠かせませんので、過去の様子を踏まえて採用を判断したいものです。

特にプロジェクトマネージャーや他部署との連携が必要なポジションでは、この能力が重要になるでしょう。

⑤チームワークに関する質問例

チームで協働する力や周囲との協調性を見極める質問です。個人の技術力だけでなく、組織への貢献度を確認します。

■具体的な質問例
〇〇さんは個人プレーとチームプレー、どちらに強みがありましたか?
・チーム内での役割や貢献について教えてください
・他のメンバーとの協力関係はどうでしたか?
・コードレビューでの姿勢はいかがでしたか?

この質問により、たとえば「チームプレーに強みがあり、周囲と協力して成果を出していた」という回答であれば、高い協調性やリーダーシップの片鱗がうかがえますし、逆に「卓越した個人プレーで専門領域をリードしていた」という場合はスペシャリスト志向と捉えられます。

いずれにせよ、チームの中でどのような役割を担っていたかを確認することで、自社の組織で力を発揮できるかを判断する材料となります。

⑥勤務態度・勤怠に関する質問例

働く姿勢や勤怠の信頼性を確認するための質問です。基本的な職業人としての信頼性を評価します。

■具体的な質問例
遅刻や欠勤はありましたか?あった場合、理由を教えてください
・勤務態度はどうでしたか?
・締め切りや納期に対する意識について教えてください
・リモートワーク時の勤務姿勢はいかがでしたか?

この質問から「全く遅刻欠勤がなく責任感が強かった」「やむを得ない事情以外で休むことはなく真面目に勤務していた」といった情報が得られれば、勤労姿勢に問題がないと判断できます。

また、「勤務態度はどうでしたか?」と尋ねれば、仕事への取り組み方(主体性の有無や周囲への影響など)についても把握できます。

⑦成長意欲・学習姿勢に関する質問例

向上心や新しい知識の吸収力を見極める質問です。エンジニア職では技術の進歩にキャッチアップする姿勢が重要です。

■具体的な質問例
新しい技術への学習意欲や適応力はどうでしたか?
・自己学習やスキルアップに積極的に取り組んでいましたか?
・技術トレンドへの関心度について教えてください
・業務外での勉強会参加や技術書の読書などはありましたか?

このように、過去の学習姿勢を知ることで候補者の成長意欲を客観的に評価できます。

「新規技術の社内勉強会を主催していた」「未経験の技術でも短期間で習得しプロジェクトに貢献した」などの具体例が挙がれば、学習意欲旺盛で適応力の高い人材だと判断できるでしょう。

関連記事:リファレンスチェックの質問例44選!職種別・目的別の質問項目やポイントを徹底解説

【5ステップ】エンジニア採用のリファレンスチェック実施手順

ここでは、エンジニア採用でリファレンスチェックを効果的に実施するための基本的な手順を5つのステップに沿って解説します。

事前準備からアフターフォローまで流れを把握し、スムーズかつ適切に進めることが大切です。

ステップ①:リファレンスチェックの実施タイミングを決める

まず、選考プロセスの中でリファレンスチェックを行うタイミングを明確に決めます。

企業によって実施時期はさまざまですが、一般的には「最終面接の前後」で行われるケースが多く見られます。以下の表で主な実施タイミングと特徴を比較します。

■主な実施タイミングと特徴の比較

実施タイミング

メリット

適しているケース

最終面接前

・面接時にリファレンス結果に基づいた追加質問ができる
・候補者理解を深められる
・技術力や人物像を事前に把握できる

技術面接やコーディングテストで一定の評価を得た候補者に実施する場合

最終面接後
(内定出し前)

・現職に転職活動が露見するリスクを軽減
・最終判断の材料として活用
・慎重な見極めが可能

在職中の候補者や慎重な判断が必要な場合

内定後

・候補者の入社意欲が高い状態で実施
・配属計画の参考にできる

配属やオンボーディング計画の策定目的(採用判断には使用しない)

なお、内定通知後にリファレンスチェックを実施しその結果で内定を撤回することは法的リスクがあるため避けるべきです。

自社の選考フローの中でどの段階で行うのが最も効果的か、候補者の了承を得やすいかを検討し、タイミングをあらかじめ設定しておきましょう。

関連記事:リファレンスチェックは内定前・内定後どちらで実施すべき?タイミング別メリットや法的リスクを徹底解説

ステップ②:候補者への説明と同意取得を行う

リファレンスチェックを実施することを決めたら、候補者に対してその旨を伝え、目的や方法を丁寧に説明します。個人情報保護の観点から、候補者の同意取得は必須のプロセスです。

候補者への説明と同意取得にあたっては、以下のポイントを押さえることが重要です。

■候補者への説明時に伝えるべき内容
リファレンスチェックを実施する目的
・誰に何を確認するのか
・得られた情報の取り扱い方法(厳重に管理し、採用目的以外には使用しない)
・リファレンス先の選定方法

リファレンスチェックで推薦者など第三者から候補者の情報提供を受ける場合、個人情報保護法の第三者提供の規律により、事前に候補者本人へ目的・範囲を説明し、同意を得たうえで実施する運用が望まれます。

なお、同意の取得方法は書面に限られませんが、トラブル防止のため書面または電子的な記録で残すことが無難です。

なお、同意を得る際には「より良い配属や育成プラン策定の参考にするため実施する」「入社後に活躍していただくための情報収集」など前向きな目的を伝えることで、候補者も安心して協力しやすくなるでしょう。

ステップ③:リファレンス先を選定・依頼する

候補者から同意を得たら、実際に問い合わせるリファレンス先(推薦者)を選定します。

一般的には候補者の前職で直属だった上司や同僚、プロジェクトで関わりの深かったメンバーなど、業務ぶりをよく知る推薦者が適任です。

リファレンス先の選定方法には主に2つのアプローチがあり、それぞれに特徴があります。自社の方針や候補者の状況に応じて適切な方法を選択しましょう。

■リファレンス先の選定方法

選定方法

メリット

デメリット

具体的な進め方

候補者に紹介してもらう

・推薦者の協力を得やすい
・候補者の負担が少ない
・スムーズに進めやすい

・候補者に好意的な人物のみが選ばれる可能性
・客観性がやや低下する可能性

「前職の上司を2名」「一緒にプロジェクトを進めた同僚を1名」など条件を提示し、候補者から紹介・依頼をお願いする

企業側で探す

・より客観的な情報が得られる可能性
・多角的な視点での評価が可能

・推薦者の特定に時間がかかる
・協力を得にくい場合がある
・候補者が不安を感じる可能性

候補者の職務経歴から適切な人物を推測し、企業側から直接依頼する

いずれの方法を選択する場合でも、推薦者となる方には企業から丁寧に趣旨説明を行い、リファレンスチェックへの協力依頼と日程調整を行います。

特に候補者経由で紹介を受けた場合でも、改めて企業側から正式に依頼し、了承を得るようにしましょう。

また推薦者への依頼時には、以下の点を明確に伝えることで協力を得やすくなります。

■推薦者への依頼時に伝えるべき内容
リファレンスチェックの目的
・所要時間の目安(15〜20分程度に収める)
・実施方法の選択肢(電話、オンライン面談、メールフォームなど)
・質問内容の概要
・実施希望日時
・得られた情報の取り扱い(厳重に管理し、採用目的以外には使用しない)

推薦者の負担を考慮し、所要時間は15〜20分程度に収めることを伝えると協力を得やすくなるでしょう。

関連記事:リファレンスチェックで頼める人がいない候補者への対処法|企業が取るべき6つの対応策と見極めポイント

ステップ④:質問項目を準備してヒアリングを実施する

リファレンス先が決まったら、実施日までに質問項目を整理・準備します。

どんな情報を得たいか目的に沿って質問リストを作成し、可能であれば事前に推薦者へ共有しておくと当日のやり取りがスムーズです。

質問項目の準備にあたっては以下のポイントを意識することで、より有益な情報を収集できます。

■効果的な質問項目を作成するポイント
具体的なエピソードや事実を引き出せる質問にする(「いかがでしたか?」だけでなく「具体例を教えてください」と追加)
・オープンクエスチョン(自由回答)とクローズドクエスチョン(Yes/No)をバランスよく組み合わせる
・技術面・人物面・勤務態度など、多角的な観点から質問を用意する
・質問数は10〜15問程度に絞り込む(推薦者の負担を考慮)
・評価の偏りを防ぐため、長所だけでなく改善点についても質問する

質問項目を事前に推薦者へ共有することで、推薦者からより具体的な情報を得られる可能性が高まります。

ヒアリング当日は、事前に決めた方法でリファレンスチェックを行います。それぞれの実施方法には特徴があるため、状況に応じて選択しましょう。

■主なヒアリング方法と特徴

実施方法

所要時間

メリット

デメリット

電話インタビュー

15分程度

・即座に実施できる
・会話の流れで深掘りしやすい
・ニュアンスを把握しやすい

・推薦者の時間を拘束する
・記録が残りにくい
・日程調整が必要

オンライン面談

15〜20分程度

・記録を残しやすい(録画・録音)
・表情や雰囲気も確認できる
・複数人で同時参加可能

・ツールの準備が必要
・推薦者の負担がやや大きい
・日程調整が必要

メール
フォーム

推薦者の都合による

・推薦者が好きな時間に回答できる
・記録が明確に残る
・複数人から同時に情報収集できる

・深掘りができない
・抽象的な回答になりがち

対面や電話インタビューの場合は、推薦者の負担とならないよう所要時間は15分程度を目安に簡潔に済ませます。メールやフォームで回答をもらう形式なら、回答期限を明示し計画的に進めましょう。

最後に協力へのお礼を伝え、必要に応じて推薦者の本人確認書類(候補者の元同僚であることを証明するための名刺等)を確認して終了します。

ステップ⑤:結果を評価し採用判断に活用する

リファレンスチェックで得られた情報は、速やかに社内で共有し最終的な採用判断に役立てます。ヒアリング内容をレポートにまとめ、採用チームや現場担当者と共有して候補者の評価材料の一つとしましょう。

リファレンスチェック結果の活用にあたっては、以下のステップで進めることをおすすめします。

■リファレンスチェック結果の活用ステップ

  1. ヒアリング内容を客観的にレポートにまとめる

  2. 面接評価やスキルテスト結果など、他の選考情報と照らし合わせる

  3. リファレンス結果と面接での印象に相違がないか確認する

  4. 気になる点や疑問点があれば、追加のリファレンスチェックや面接での確認を検討

  5. 総合的な判断を行い、採用可否を決定する

  6. 採用する場合は、リファレンス結果を配属計画やオンボーディングに活用する

リファレンスチェックの結果はあくまで情報のひとつであるため、他の要素と組み合わせて採用判断をすることが肝要です。

たとえば、面接官の印象とリファレンス結果を照らし合わせて総合的に合否を検討します。面接では「コミュニケーション能力に若干の不安がある」という評価だったとしても、リファレンスチェックで「チーム内でのコミュニケーションは円滑で、むしろ調整役として活躍していた」という情報が得られれば、面接時の緊張や環境の違いを考慮して評価を見直すことができます。

リファレンスチェックで大きな懸念事項が見つからなかった場合は安心材料となりますし、逆に経歴詐称や重大なトラブルの情報が判明した場合には不採用判断も検討すべきです。

エンジニア採用のリファレンスチェック導入における3つの注意点

最後にエンジニア採用でリファレンスチェックを導入・運用する際に押さえておきたい注意点を3つ解説します。

これらに留意することで、リファレンスチェックの効果を高めつつ、候補者にも協力してもらいやすい選考プロセスを構築できます。

スピード重視の選考フローを意識する

リファレンスチェックは第三者を巻き込む分、どうしても選考全体のスピードが落ちがちです。

時間がかかりすぎると、候補者の応募意欲が低下したり選考辞退につながるおそれがあります。実施に当たっては選考フローの中で無駄な時間が発生しないよう工夫しましょう。

選考スピードを維持するためには、以下のような工夫が効果的です。

■選考スピードを維持するための施策
リファレンスチェックの実施タイミングを事前に選考フロー全体に組み込んでおく
・候補者への説明と同意取得を早い段階で行う
・推薦者への依頼時に明確な回答期限を設定する
・複数の実施方法(電話またはメール・フォーム)を用意する
・リファレンスチェックと並行して他の選考プロセス(技術課題の評価など)を進める
・候補者に進捗を適宜連絡し、不安にさせない

スピード感を持ったプロセス設計により、優秀な候補者を機会損失するリスクを減らしましょう。

具体的なエピソードを問う質問で回答の偏りを防ぐ

リファレンスチェックでは質問内容にも注意が必要です。

推薦者への質問はできるだけ具体的なエピソードや事実を引き出せる形にし、抽象的すぎる問いかけは避けましょう。一般に、推薦者は候補者の悪い点を積極的に言及しない傾向がありますが、質問の仕方を工夫することで客観的な情報を得やすくなります。

効果的な質問設計のポイントと、避けるべき質問例を以下の表にまとめます。

■効果的な質問と避けるべき質問の比較

観点

避けるべき質問(抽象的)

効果的な質問(具体的)

技術力

技術力はいかがでしたか?

どのようなプロジェクトで、どんな技術的課題を解決しましたか?

長所

〇〇さんの長所は何ですか?

〇〇さんの長所は何ですか?具体的なエピソードと合わせて教えてください

チームワーク

チームワークは良好でしたか?

チーム内でどのような役割を担い、どのように貢献していましたか?

問題解決力

問題解決力はありましたか?

困難な課題に直面した際、どのようなアプローチで解決していましたか?具体例を教えてください

コミュニケーション

コミュニケーション能力はどうでしたか?

技術的な内容を非エンジニアに説明する場面で、どのような工夫をしていましたか?

具体的なエピソードを引き出せれば、候補者の本当の力量が見極めやすくなり、推薦者の主観的な印象に偏らない事実ベースの評価を収集できます。

逆に曖昧な質問ばかりだと表面的な良い点しか聞き出せず、有益な情報が得られない可能性があります。

他の選考情報と組み合わせて総合判断する

リファレンスチェックの結果は非常に参考になるものの、それだけで合否を決めてしまうのは適切ではありません。

書類選考や面接、コーディングテストなど、他の選考情報と組み合わせて総合的に判断することが重要です。

さらに、リファレンス先自体のバイアスも考慮しなければなりません。以下の点に注意しましょう。

■リファレンス結果を評価する際の注意点
候補者が選んだ推薦者は、当然ながら候補者に好意的な評価をする傾向がある
・複数のリファレンス先から情報を得て、評価の一貫性を確認する
・面接や他の選考プロセスで得た印象と大きく異なる場合は、追加確認を検討
・リファレンスで極端にポジティブな評価しか得られない場合は、質問方法を見直す
・推薦者と候補者の関係性(直属の上司か、同僚か、プロジェクトでの関係か)を考慮して評価する

総合判断の材料としてリファレンス結果を活かしつつ、最終的には自社で定めた評価基準に照らして決定を下すようにしましょう。

リファレンスチェックは候補者を深く知るための有力なツールですが、最終判断は企業側が責任を持って行うべきものです。

エンジニア採用でのリファレンスチェックにはback check

エンジニア採用におけるリファレンスチェックは、候補者の技術力や人物像を客観的に把握し、採用ミスマッチを防ぐための有効な手法です。しかし、自社でリファレンスチェックを実施するには、推薦者への連絡や日程調整、質問項目の作成、ヒアリングの実施など、多くの工数がかかります。

特に複数の候補者に対して同時にリファレンスチェックを実施する場合、採用担当者の負担は大きくなります。また、推薦者の本人確認や情報の取り扱いなど、個人情報保護の観点からも適切な運用が求められます。

back check株式会社では、オンライン完結型のリファレンスチェックサービス「back check(バックチェック)」を提供しています。

企業側のback checkの操作はわずか5分で完了し、技術スキルの実態や問題解決力、チームワークといった多面的な情報を効率的に収集できるため、採用担当者の工数削減と採用精度の向上を両立できます。エンジニアの採用ミスマッチや早期離職を防ぎたい企業のご担当者様は、ぜひback checkの導入をご検討ください。

back check magazine 編集部

リファレンスチェック/コンプライアンスチェックサービス「back check」が手がけるコラム「back check magazine」の編集部です。採用担当のみなさまに向けて、役に立つ情報を発信していきます。

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