リファレンスチェックの同意は必須!同意取得の5つのポイントと拒否された場合の対処法を解説
採用選考において、候補者の実績や人柄を客観的に把握できるリファレンスチェックは、採用ミスマッチを防ぐ有効な手段として注目されています。
しかし、リファレンスチェックは候補者の個人情報を第三者から取得する調査であるため、同意取得なしに実施すると個人情報保護法に抵触する可能性があります。さらにリファレンスチェックには「同意書は必要なのか」「どのタイミングで同意を取れば良いのか」「拒否されたらどうすれば良いのか」といった疑問を抱えている人事担当者の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、リファレンスチェックにおける同意取得の法的根拠から、候補者・推薦者への具体的な説明方法、同意を得るための5つのポイント、拒否された場合の対処法まで詳しく解説します。適切な同意取得の手順を理解し、法的リスクを回避しながら採用精度を高めたい人事担当者の方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
- リファレンスチェックとは?同意が必要な理由を解説
- リファレンスチェックの概要と目的
- リファレンスチェックで同意が必要な法的根拠
- 候補者の同意と推薦者の同意の違い
- 同意なしのリファレンスチェックが引き起こすリスク
- 個人情報保護法に違反する可能性がある
- 訴訟や企業イメージ毀損のリスクを高める
- リファレンスチェックの同意を取得する5つのポイント
- ①選考の早い段階でリファレンスチェックの実施を伝える
- ②実施目的と調査内容を明確に説明する
- ③個人情報の取り扱いについて説明する
- ④候補者に拒否する権利があることを伝える
- ⑤同意書を書面で取得し記録を残す
- リファレンスチェックの同意取得の流れと実施タイミング
- 【ステップ1】候補者への説明と同意取得
- 【ステップ2】推薦者の選定と候補者からの依頼
- 【ステップ3】推薦者への説明と同意取得
- 【ステップ4】リファレンスチェックの実施
- 候補者にリファレンスチェックを拒否された場合の対処法
- リファレンスチェックの目的と実施内容を改めて説明する
- 推薦者の変更や質問内容の調整など代替案を提案する
- リファレンスチェック以外の情報で総合的に判断する
- 推薦者からリファレンスチェックを断られた場合の対処法
- 回答しやすい方法に切り替える
- 別の推薦者を依頼するか相談する
- リファレンスチェック以外の選考情報で補完して判断する
- リファレンスチェックを外部サービスで実施するという選択肢
リファレンスチェックとは?同意が必要な理由を解説

リファレンスチェックは候補者の採用可否を判断する上で有効な手段ですが、実施にあたっては法的な配慮が欠かせません。
ここではリファレンスチェックの基礎知識と、なぜ同意取得が必要なのかについて詳しく解説します。
リファレンスチェックの概要と目的
リファレンスチェックとは、採用候補者が実際に働いていた職場の上司や同僚など第三者から、候補者の業務遂行能力や人柄、実績について客観的な情報を集める調査です。
履歴書や面接だけでは分からない「働きぶり」や「人間性」を確認し、採用のミスマッチ防止や経歴・職歴の真偽確認に役立てることが主な目的となっています。
近年は日本企業でもリファレンスチェックの導入が増えており、特に幹部候補の採用において活用されるケースが多く見られます。
候補者本人が書類や面接で伝える内容だけではなく、第三者の視点から情報を得ることで、より精度の高い採用判断が可能になるのです。
関連記事:【完全版】リファレンスチェックとは?質問例やメリット、法的注意点を10万人以上のデータを持つback checkが解説
リファレンスチェックで同意が必要な法的根拠
リファレンスチェックを適法に実施するには、原則として候補者本人に事前説明を行い、同意を得たうえで進める必要があります。
特に前職関係者など第三者から候補者の情報を取得する場面では、本人同意を欠くと個人情報保護法上の論点が生じやすく、実務上も同意取得がほぼ前提になります。
リファレンスチェックにおける同意取得の根拠としては、主に次の法律・行政上の枠組みが関係します。
■同意取得に関連する法律・指針
法律・指針 | 関連する規定 | リファレンスチェックとの関係 |
|---|---|---|
個人情報保護法 | 第27条(第三者提供の制限):あらかじめ本人の同意を得ないで、個人データを第三者に提供してはならない | 候補者に関する評価・経歴などの情報は「個人情報」に該当し、本人の同意なく第三者から収集すると同法に抵触する。 |
職業安定法 | 第5条の5:求職者等の個人情報は募集・採用目的の達成に必要な範囲内で収集・保管・使用(ただし本人同意等がある場合を除く) | 応募者から直接情報を得るか、本人の同意のもとで第三者から収集することが求められる。 |
求職者等の個人情報の取扱いに関する指針等(告示第141号/公正な採用選考の考え方) | 本籍・出生地、思想信条、労組加入状況など就職差別につながるおそれのある情報は原則収集しない等 | リファレンス質問の設計で、差別につながるおそれのある事項に踏み込まないことが重要。本人同意があっても、職務と無関係な情報収集は不適切と評価され得る。 |
候補者に調査目的・範囲・照会先・質問項目を説明し、同意を得たうえで必要最小限の範囲で実施すれば、リファレンスチェックは適法に運用が可能です。
また、民法上も、同意なく私生活上の情報を不必要に探索・収集したり、照会方法が社会通念上相当性を欠く場合には、プライバシー侵害の問題となるリスクがあります。
関連記事:リファレンスチェックは勝手に実施できる?企業が考えるべきリスクや注意点を紹介
候補者の同意と推薦者の同意の違い
リファレンスチェックでは「候補者本人の同意」と「推薦者の同意」の両方に配慮が必要です。両者は同意の目的や法的な意味合いが異なるため、違いを正しく理解しておくことが重要です。
特に、候補者に関する情報は個人情報に該当し得るため、第三者(推薦者や前職関係者など)から情報提供を受ける運用では、事前の説明と同意取得を前提に設計しておくのが実務上安全です。
■候補者の同意と推薦者の同意の比較
比較項目 | 候補者本人の同意 | 推薦者の同意 |
|---|---|---|
法的な必要性 | 原則として必要(本人同意なしでは個人情報保護法上のリスクが高い) | 法律に明確な定めはないが、実務上は取得が望ましい |
同意の対象 | リファレンスチェックの実施自体、個人情報の第三者提供、等 | 回答への協力、推薦者自身の個人情報の提供、等 |
取得のタイミング | リファレンスチェック実施前 | 候補者から推薦者の紹介を受けた後に取得 |
取得方法 | 書面(同意書)での取得が推奨される | 口頭またはメールでの了承でも可 |
法的リスクを回避するためにも、企業側は調査の目的・範囲・照会先・取得する情報の種類を事前に説明し、候補者から同意を得たうえで実施することが重要です。
一方、推薦者については、候補者の同意があるからといって推薦者が必ず回答できるわけではありません。推薦者側には社内規程や守秘義務の制約があり、回答範囲を限定したいケースもあります。
また、推薦者の氏名・連絡先なども個人情報に当たるため、企業側はリファレンスチェックの趣旨・目的、回答内容の利用範囲、問い合わせ窓口などを明示し、回答への協力について了承を得たうえで進めるのが望ましい運用です。
同意なしのリファレンスチェックが引き起こすリスク
リファレンスチェックを候補者の同意なく実施した場合、企業にはさまざまなリスクが生じます。
ここでは、同意なしで実施した場合に起こりうる具体的なリスクについて解説します。
個人情報保護法に違反する可能性がある
候補者の同意を得ずにリファレンスチェックを行うことは、個人情報保護法違反となるおそれがあります。
前述の通り、本人同意のない第三者提供は禁止されており、要配慮個人情報を含む個人情報の収集も原則として本人の同意なしには禁じられています。
例えば、候補者に無断で現職の上司や同僚に問い合わせをすれば、個人情報保護委員会等から指導・勧告を受けることになります。悪質な場合は企業名公表や罰則の適用対象にもなり得るでしょう。
また、SNS上の情報収集はそれ自体に違法性はありませんが、裏アカウントの特定や過度な調査は就職差別につながるおそれもあるため控えるべきです。
訴訟や企業イメージ毀損のリスクを高める
仮に同意なしにリファレンスチェックを強行した場合、候補者から訴訟を起こされるリスクや、企業の社会的信用を損ねるリスクも高まります。
プライバシーを侵害された候補者が損害賠償を請求する可能性があるのはもちろん、候補者から「○○社の採用担当に無断で前職に問い合わせられた」などと悪評が広まれば企業イメージの大きな毀損につながります。
さらに、照会を受けた前職企業側から見ても「個人情報の扱いが適切でない会社」と判断され、ビジネス上の信用にも傷が付くおそれがあるでしょう。
このように法的リスクと信用リスクの双方から、同意なしのリファレンスチェックは企業にとって大きなデメリットとなります。
関連記事:リファレンスチェックは違法?法に抵触する行為や注意点などを解説
リファレンスチェックの同意を取得する5つのポイント

リファレンスチェックを適法かつ円滑に実施するためには、同意取得のプロセスが重要です。
ここでは、候補者から確実に同意を得るための5つのポイントを解説します。
①選考の早い段階でリファレンスチェックの実施を伝える
候補者にはできるだけ早期に「最終選考時にリファレンスチェックを行う可能性がある」旨をアナウンスしましょう。
早めに周知しておくことで候補者の心構えを促し、突然同意を求めて驚かせたり不信感を与えたりすることを防げるでしょう。
特に現職に内緒で転職活動をしている候補者も多いため、「現職には一切連絡しませんのでご安心ください」と明言して不安を和らげる配慮も重要です。
書類選考通過時や一次面接時など、選考の初期段階で口頭またはメールで伝えておくことで、候補者は推薦者の選定や依頼について事前に準備を進めることができます。
②実施目的と調査内容を明確に説明する
リファレンスチェックを行う目的が採用ミスマッチの防止や候補者の強み確認といったポジティブな意図であることを伝え、併せて「どのような項目をどんな方法で確認するか」を具体的に説明します。
候補者への説明に含めるべき主な内容は以下の通りです。
■リファレンスチェック説明時に伝えるべき項目
・実施目的:候補者の実務能力・人柄を客観的に理解するため
・回答方法:電話またはオンラインアンケートフォーム
・所要時間:約15分〜20分
・守秘義務:回答内容は採用選考以外の目的には使用しない
・質問内容の範囲:業務上の実績、勤務態度、人間関係など
このように目的を明確に説明することで、候補者も自分にメリットがあるプロセスだと理解しやすくなり、協力を得やすくなります。ミスマッチ回避、適切な評価につながるなど、候補者のメリットにも触れると、より協力を得やすくなるでしょう。
③個人情報の取り扱いについて説明する
候補者および推薦者から取得する情報の守秘義務と利用範囲を明確に伝えることも有効です。
「いただいた情報は当社の採用選考以外の目的には使用しません」「回答内容は社内でも限られた者しか閲覧しません」など、個人情報を適切に管理することを約束しましょう。
加えて、自社または利用する外部サービスがプライバシーマーク取得やセキュリティ対策を講じている場合はその旨を伝えると、候補者・推薦者双方が安心できます。
個人情報保護法上も、収集時に利用目的を通知・公表し適切に管理することは義務付けられており、こうした説明は法令遵守の観点からも必要です。
④候補者に拒否する権利があることを伝える
リファレンスチェックへの協力は候補者の任意であり、同意しない選択も可能であることを伝えておきます。
企業は本人の同意なしに実施できない以上、候補者が「不同意」を表明すればリファレンスチェックは行われません。
その旨をあえて説明することで、候補者にプレッシャーを与えず自主的な判断を促せます。拒否権があることを伝えた上で同意を得ることで、候補者の主体的な協力意思を確認でき、後々のトラブル防止にも役立つでしょう。
⑤同意書を書面で取得し記録を残す
同意の取得方法について法律上は特に定めがなく、口頭の同意でも一応有効とされます。
厚生労働省のガイドラインでも口頭通知可とされていますが、トラブル防止や証拠保全の観点から書面(紙またはデジタル)で同意書を交わすことが無難です。
参考:雇用管理分野における個人情報保護に関するガイドライン:事例集|厚生労働省
同意書に記載すべき主な内容は以下の通りです。
■同意書に記載すべき項目
・リファレンスチェックの実施目的
・調査の具体的な内容・方法
・収集する情報の範囲
・情報の利用目的および利用範囲
・第三者提供の有無
・個人情報の管理方法
・同意日および候補者の署名(電子署名可)
このように書面で詳細を伝え同意を得ることで、候補者も推薦者も安心してプロセスに臨めます。企業側も後々まで記録を残せて安心であり、万が一トラブルが発生した際にも同意を得ていた証拠となります。
リファレンスチェックの同意取得の流れと実施タイミング
リファレンスチェックを適切に実施するためには、同意取得から調査実施までの流れを正しく理解することが重要です。
ここでは4つのステップに分けて具体的な手順を解説します。
【ステップ1】候補者への説明と同意取得
採用担当者は候補者に対し、リファレンスチェックを実施する旨とその目的・方法を説明し、同意を取得します。
これは通常、最終面接に進む段階で行われることが多いですが、企業によっては一次面接通過時に伝えるケースもあります。
注意点として、同意を得る際は同意書への署名やメールでの確認返信など、形に残る形で同意をもらいましょう。また、この段階で候補者の不安や疑問に丁寧に対応することが、スムーズな同意取得につながります。
【ステップ2】推薦者の選定と候補者からの依頼
候補者本人に、自分の前職(または現職)で一緒に働いた上司・同僚・部下などからリファレンスチェックの推薦者を選んでもらいます。
推薦者にはどの企業・ポジションへの応募かといった情報も共有し、了承を得てもらいます。
企業によっては、候補者が推薦者に依頼した後に推薦者連絡先を企業側へ提供するフローや、候補者から推薦者宛てに専用アンケートフォームの案内メールを送信してもらうケースなどがあります。
いずれにせよ、すでに関係性のある候補者が推薦者へ直接依頼することで、推薦者の協力を得やすくなるでしょう。
【ステップ3】推薦者への説明と同意取得
候補者から推薦者の紹介・了承が得られたら、採用企業側から推薦者に直接コンタクトを取ります。
メールや電話で「○○さん(候補者)より推薦者として△△様のお名前を伺っております。前職でのご様子についてお話を伺いたくご連絡しました」などと伝え、リファレンスチェックの概要を説明します。
推薦者への連絡時には、以下の内容を含めると効果的です。
■推薦者への連絡時に伝えるべき内容
・候補者から推薦者として紹介いただいた旨
・リファレンスチェックの目的
・回答方法(電話またはオンラインアンケートフォーム)
・所要時間(約15分〜20分)
・守秘義務(回答内容は採用選考以外の目的には使用しない)
・回答への協力のお願い
その上で回答への協力を正式にお願いし、推薦者から口頭またはメールで了承を得ます。推薦者にもプライバシー保護や所要時間について配慮を示すことで、安心して協力してもらえるでしょう。
なお推薦者から質問内容の事前共有を求められた場合は、可能な範囲で伝えられると良いでしょう。
【ステップ4】リファレンスチェックの実施
候補者・推薦者双方の同意が取れたら、いよいよリファレンスチェック本番です。
採用担当者または委託した調査会社が、約束した方法(通常は電話インタビューかオンラインアンケート)で推薦者に照会を行います。
リファレンスチェックの典型的な質問項目として、以下のような内容が挙げられます。
■リファレンスチェックで確認する主な項目
・候補者の勤務態度
・職務上の強み・実績
・人柄(協調性やリーダーシップなど)
・コミュニケーション能力
・退職理由の真相
リファレンスチェック完了後は、候補者に「ご協力ありがとうございました。結果を踏まえて最終審査を進めています」と一報入れると丁寧です。
以上が一連の流れで、候補者・推薦者への事前説明と同意取得を確実に行うことが適法かつ円滑な実施のポイントになります。
候補者にリファレンスチェックを拒否された場合の対処法
リファレンスチェックは候補者の同意なしには実施できないため、拒否された場合の対応を事前に把握しておくことが重要です。
ここでは候補者から同意が得られなかった場合の具体的な対処法を解説します。
リファレンスチェックの目的と実施内容を改めて説明する
候補者が実施に難色を示した場合、まずはなぜリファレンスチェックを行いたいのか丁寧に伝え直します。
「この調査はあくまで候補者様の強みや適性を確認するポジティブな目的であり、決して揚げ足を取るものではない」ことや、「得られた情報は採用以外には使わず厳重に管理します」と保証することで、不安や警戒感を和らげるよう努めます。
候補者が拒否する理由をヒアリングし、その原因を取り除く説明をすることが重要です。
例えば「現職に知られたくない」という理由であれば、現職以外の推薦者でも可能であることを伝えます。「前職に迷惑をかけたくない」という場合は、所要時間が短いことや、推薦者の負担に配慮した方法で実施することを説明しましょう。
関連記事:リファレンスチェックで転職がバレる?転職バレの原因と対策を徹底解説
推薦者の変更や質問内容の調整など代替案を提案する
候補者がリファレンスチェックに抵抗を示す理由に応じて、代替策を模索します。
例えば「現職だけは避けて欲しい」という場合には「現職以外の第三者(元上司や元同僚など)を推薦者に選んでもらっても構いません」と提案し、候補者の負担を減らします。
また、懸念している質問項目があるなら「○○については質問しないようにします」と約束することも検討します。候補者の視点に立ち柔軟な対応を心がければ、不安が解消され同意してもらえる可能性が高まるでしょう。
それでも難しい場合は、リファレンスチェック以外で評価できるポイントは何か候補者と相談する姿勢も大切です。
リファレンスチェック以外の情報で総合的に判断する
最終的に候補者がどうしてもリファレンスチェックを拒否する場合、無理に実施することはできません。その際は別の手段で候補者を評価・確認することになります。
リファレンスチェックの代替となる評価手段には、以下のようなものがあります。
■リファレンスチェック以外の評価手段
・卒業証明書や資格証明書による経歴確認
・前職の源泉徴収票・雇用保険被保険者証などの公的書類による裏付け
・追加のカジュアル面談の実施
・適性検査・性格テストの受検
・複数の面接官による再面接
・ワークサンプルテストやケーススタディの実施
これらの代替策を組み合わせることで、リファレンスチェック無しでもできる限り採用の精度を高める努力をします。
リファレンスチェックはあくまで採用判断材料の一つであり、拒否されたことだけをもって不採用とするのではなく、他の情報も含めて総合的に評価することが大切です。
推薦者からリファレンスチェックを断られた場合の対処法
候補者の同意は得られても、推薦者から協力を断られるケースもあります。
ここでは、推薦者からリファレンスチェックへの協力を拒否された場合の具体的な対処法を解説します。
回答しやすい方法に切り替える
推薦者から協力を拒否された場合、まずは負担軽減の工夫をします。
例えば電話インタビューを嫌がられたなら、回答方法をメールやオンラインフォームに切り替える提案をするのも一案です。推薦者にとって都合の良い方法を選べるようにすることで、協力を得やすくなります。
また事前に質問項目を共有し、「○○についてお伺いする予定です。所要時間は15分程度です」と具体的に伝えることも有効なアプローチです。
さらに「回答内容は厳重に社内限りで管理します」と繰り返し説明し、守秘義務の遵守を強調します。
このように推薦者の懸念点を把握した上で、協力しやすい環境を整えることに努めましょう。
別の推薦者を依頼するか相談する
特定の推薦者から断られた場合、候補者に事情を説明し、代わりの推薦者を紹介してもらえないか相談します。
候補者自身から「忙しくて難しいと言われたので他の方にお願いしましょうか」などと提案してくれるケースがあります。無理に同じ推薦者に粘るより、他に適任者がいないか候補者と協議する方が建設的です。
例えば前職の上司が難しければ別部署の上長や取引先の担当者など、候補者の協力を得て代替の第三者をリストアップします。
候補者にも「○○様が難しいようでしたら、他にどなたかご推薦いただけますか?」と柔軟に打診しましょう。どうしても適当な推薦者が見つからない場合は、リファレンスチェック自体の実施有無も含めて候補者と率直に話し合うことになります。
リファレンスチェック以外の選考情報で補完して判断する
どうしても推薦者の協力が得られないような場合は、リファレンスチェック以外の選考情報で候補者を評価・判断するしかありません。
繰り返しとなりますが、リファレンスチェックはあくまで採用判断材料の一つなので、これが実施できなくとも他の方法で候補者の適性を見極めることは可能です。
■リファレンスチェック以外の評価手段(再掲)
・卒業証明書や資格証明書による経歴確認
・前職の源泉徴収票・雇用保険被保険者証などの公的書類による裏付け
・追加のカジュアル面談の実施
・適性検査・性格テストの受検
・複数の面接官による再面接
・ワークサンプルテストやケーススタディの実施
リファレンスチェックが実施できないケースを想定し、代替の選考方法を事前に検討しておくと安心でしょう。
関連記事:リファレンスチェックを断られた場合どうする?断られる理由と対処法
リファレンスチェックを外部サービスで実施するという選択肢
リファレンスチェックは、候補者の同意を適切に取得したうえで実施することで、採用ミスマッチの防止や経歴確認に役立つ取り組みです。
実施方法としては、企業が自社で行う方法のほか、第三者サービスを活用する方法があります。
自社で実施する場合、同意取得の説明や推薦者への依頼、回答の回収・管理などを個別に行う必要があり、一定の工数がかかることがあります。そのため、近年ではオンラインで完結できる第三者サービスを活用するケースも見られます。
そのような第三者サービスの一つとして、オンライン完結型のリファレンスチェックサービス「back check」があります。
back checkでは、候補者への同意取得から推薦者への依頼、回答収集までをオンラインで実施できる仕組みが整えられています。
また、個人情報保護法に配慮したプロセス設計のもとで実施されるため、法令への対応を意識しながら運用することが可能です。候補者と過去に一緒に働いた上司や同僚からの評価を通じて、面接だけでは把握しづらい働きぶりやカルチャーマッチの傾向を確認することもできます。
さらに、公的公開情報やWeb情報を活用したコンプライアンスチェックとリファレンスチェックを併せて実施できる点も特徴の一つです。
採用プロセスの中で、客観的な情報を補完する手段として活用されています。


back check magazine 編集部
リファレンスチェック/コンプライアンスチェックサービス「back check」が手がけるコラム「back check magazine」の編集部です。採用担当のみなさまに向けて、役に立つ情報を発信していきます。







