在籍確認の電話で人事はどう対応する?個人情報の法律や対応例を徹底解説 

更新日:2025/8/27

執筆者:back check magazine 編集部

ナレッジ

人事部門には日々様々な問い合わせが舞い込みますが、「在籍確認」の電話対応に戸惑う方も少なくありません。

在籍確認は従業員の個人情報に関わる重要な業務であり、個人情報保護法を遵守しながら適切に対応することが求められます。しかし、具体的にどのような情報をどこまで開示して良いのか、本人の同意はどう確認すべきか、社内でルールが明確になっていないケースも少なくありません。

本記事では、在籍確認の基本的な考え方から、個人情報保護法の観点、具体的な対応フロー、ケース別の回答例まで、人事担当者が知っておくべき情報を詳しく解説します。また、社内マニュアルの整備方法についても触れていますので、組織全体での対応の標準化にもお役立てください。

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目次

在籍確認とは?連絡が来る理由を解説

在籍確認は日常的な人事業務の一つでありながら、法的リスクを伴う重要な業務です。この章では在籍確認の基本概念から、実務上の注意点まで詳しく解説します。

在籍確認とは

在籍確認とは、対象者が特定の企業に実際に勤務しているか、あるいは過去に勤務していたかを確認する行為を指します。個人が申告した勤務先情報の真実性を確認することが主な目的です。

在籍確認は主に以下の目的で行われます。

  • 返済能力の確認
    ローンやクレジットカードの申込時、申込者の安定した収入を確認するため

  • 経歴の真実性確認
    採用選考時、候補者の履歴書や職務経歴書に記載された職歴に虚偽がないかを確認するため

  • 信用評価

    不動産の賃貸契約や保証人審査など、個人の信用状況を評価するため

企業の人事担当者は、これらの目的での在籍確認の問い合わせを受けることがありますが、個人情報保護の観点からその対応には細心の注意が必要です。

在籍確認してくる依頼元

在籍確認の問い合わせには様々な依頼元があり、それぞれ確認の目的や確認方法が異なります。依頼元を理解することで、問い合わせの背景や意図を把握し、適切な対応が可能になります。

■在籍確認の依頼元の例

依頼元の種類

具体例

主な確認目的

金融機関

クレジットカード会社
銀行・消費者金融
住宅ローン会社

申込者の返済能力確認
信用調査

採用関連

転職先の企業
リファレンスチェック代行会社
人材紹介会社

経歴の真実性確認
人物評価

不動産関連

賃貸物件の管理会社
保証会社

入居審査
安定収入の確認

その他

債権回収会社
弁護士事務所
保育園・学童施設

債務者の所在確認
保育の必要性確認

依頼元によって必要な対応や提供すべき情報の範囲も変わってくるため、事前に把握しておくと良いでしょう。

在籍確認で聞かれやすい内容

在籍確認で聞かれる内容は依頼元によって異なりますが、一般的に以下のような情報が求められます。

  • 対象者の在籍有無(「〇〇さんは貴社に在籍していますか?」)

  • 在籍期間(いつからいつまで在籍していたか)

  • 雇用形態(正社員、契約社員、パート・アルバイトなど)

  • 部署名・役職

  • 勤続年数

在籍確認について、どのように回答すべきかは状況によって大きく異なります。次のセクションで解説していきますので、しっかり確認していきましょう。

在籍確認には対応していい?個人情報保護法の観点から解説

在籍確認を適切に行うためには、個人情報保護法の理解が不可欠です。正しい法的知識を持つことで、従業員のプライバシーを守りながら、必要な情報提供を行うバランスを取ることができます。

個人情報保護法について

個人情報保護法(正式名称:個人情報の保護に関する法律)における「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日、その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの、又は個人識別符号が含まれるものをいいます(法第2条第1項)。

従業員の在籍情報を第三者に提供する際には、以下の個人情報保護法の規定が適用されます。

  • 第三者提供の制限(法第27条)
    個人情報取扱事業者は、あらかじめ本人の同意を得ないで個人データを第三者に提供してはならない

  • 安全管理措置(法第23条)
    個人情報取扱事業者は、その取り扱う個人データの漏えい、滅失又は毀損の防止その他の個人データの安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければならない。

  • 利用目的の特定(法第17条第1項)
    個人情報取扱事業者は個人情報を取り扱うにあたり、その利用目的をできる限り特定しなければならない

これらの規定を踏まえると、企業が従業員の在籍情報を外部からの問い合わせに応じて開示する際には、原則として本人の同意が必要となります。

本人同意がある場合:要件を満たせば回答可

従業員本人から事前に同意を得ている場合は、その同意の範囲内で在籍情報を提供することが可能です。

本人からの同意取得の方法には以下のようなものがあります。

  • 電話、口頭による意思表示

  • 書面(署名あり)の受領

  • 電子メール、フォーム、チャットツールによる受信

本人から同意を得ている場合でも、以下の点に注意しましょう。

①提供先の確認
問い合わせてきた相手が本当に名乗っている通りの組織の人間であるか確認する

②利用目的の確認
情報の利用目的が本人が同意した範囲内であるか確認する

③提供範囲の制限
本人から同意を得た範囲内の情報のみを提供し、それ以上の情報は提供しない

特に金融機関からの在籍確認では、プライバシー保護のため個人名での問い合わせが多いため、問い合わせ元の身元確認を慎重に行うことが重要です。

本人同意がない場合

本人の同意が得られていない場合、原則として個人情報を第三者に提供することはできません。しかし、例外として法令に基づく場合や、人の生命、身体または財産の保護のために必要がある場合などは、本人の同意なく提供が認められることがあります。

本人の同意が無い状態で在籍確認の連絡があった場合は、回答を控えるようにしましょう。

なお、在籍確認の電話に対して「〇〇は席を外しております」と応対することは、間接的にその人が在籍していることを伝えることになってしまいます。本人の同意のない個人情報の提供を防ぐためにも、社内ルールを明確にしておくことをおすすめします。

退職者・内定者の場合:回答の可否と注意点

退職した元従業員や内定者(まだ入社していない方)に関する情報も個人情報保護法の対象となります。

「退職した」という情報自体や「内定を出した」という事実も個人情報に該当するため、本人の同意なく開示することは原則としてできません。

本人から在籍期間についての情報提供に同意を得ている場合は「〇〇(氏名)は、XXXX年X月X日からXXXX年X月X日まで弊社に在籍しておりました」と回答し、同意がない場合は「個人情報保護のため、お答えできません」と回答するのが適切です。

在籍確認電話の対応フロー【5ステップ】

在籍確認の電話対応は、企業の信頼性や法令遵守の観点から重要な業務です。ここでは、迅速かつ適切に対応するための具体的なステップを解説します。

① 問い合わせの内容を確認する

まず、電話の問い合わせ内容を正確に把握することが重要です。次のような情報を確認しましょう。

■確認すべき内容

  • 問い合わせ元の会社名・部署名・担当者名

  • 連絡先(折り返し連絡用)

  • 確認の目的(例:クレジットカード審査、採用選考、賃貸契約など)

  • 確認したい従業員の氏名

金融機関からの在籍確認の場合、プライバシー保護のために会社名を名乗らずに個人名で問い合わせることがありますが、その場合も丁寧に確認しましょう。

<確認の例文>

「お電話ありがとうございます。恐れ入りますが、どちらの会社様からのお問い合わせでしょうか?確認の目的をお知らせいただけますか?」

不明点がある場合は、折り返し電話する旨を伝え公式のウェブサイトなどで電話番号を確認してから折り返すなどの対応も検討しましょう。

② 一次回答を保留し本人同意の有無を確認する

在籍確認の問い合わせがあった場合、直ちに回答せず、まず対象となる従業員本人の同意を確認します。

■同意確認の方法

  • 対象者に直接確認する

  • 責任者経由で対象者に直接確認する

  • 本人が不在の場合は、問い合わせ元に折り返しの連絡をすることを伝え、本人の同意を確認してから回答する

  • 事前に社内で同意を得ている場合は、同意リストなどを確認する

<問い合わせ元への対応例文>

「ご依頼を承りました。個人情報保護の観点から、社内規定を今一度確認した上でご回答いたします。恐れ入りますが、折り返しご連絡させていただいてもよろしいでしょうか?」

同意の有無によって回答内容が大きく変わりますので、同意の有無に応じてそれぞれ対応マニュアルを作成しておくことをおすすめします。

③ 社内規程に沿って上長・責任者に報告

在籍確認の対応は、社内の個人情報保護規程や対応マニュアルに従って進めましょう。判断に迷う場合や社内ルールで定められている場合は、上長や責任者に報告・相談しましょう。

■特に報告・相談が必要なケース

  • 本人の同意がない場合

  • 前例のない問い合わせ元からの在籍確認

  • 通常より詳細な情報を求められている場合

  • 警察や弁護士など法的な問い合わせの場合

  • 債権回収会社からの問い合わせの場合

社内でのエスカレーションルートを事前に定めておくことで、スムーズに対応を進めることができます。

④ 折り返しの連絡をする

本人の同意確認と社内での報告・相談を経て、問い合わせ元に折り返し連絡します。同意の有無と社内規程に基づき、適切な情報を提供します。

<本人から同意がある場合の回答例>

「〇〇(氏名)は弊社に在籍しております」

「〇〇(氏名)はXXXX年X月からXXXX年X月まで弊社に在籍しておりました」

<同意がない場合の回答例>

「恐れ入りますが、個人情報保護の観点から回答を控えさせていただきます」

本人の同意が無い場合、「本人から同意が得られていないので回答できません」「〇〇は在籍しておりません」などの回答は控えましょう。間接的に在籍していることが伝わったり、虚偽の情報を伝えることになるため、「回答を控える」という表現が無難です。

⑤ 応対した記録を残す

在籍確認の対応記録を残しておくことは、トラブル防止や内部統制の観点から重要です。次のような情報を記録しておきましょう。

■記録すべき項目

  • 問い合わせ日時

  • 問い合わせ元の情報(会社名、担当者名、連絡先)

  • 確認対象者の氏名

  • 確認の目的

  • 本人同意の有無と確認方法

  • 回答内容

  • 対応者の氏名

これらの記録は個人情報保護法に基づく適切な管理体制の一環として、また内部監査や監督機関による監査の際にも役立ちます。

【ケース別】在籍確認の対応例3選

ここでは、在籍確認の代表的なケースとその対応例を具体的に解説します。これらの例を参考に、自社での対応方針を検討してみてください。

①クレジットカード審査会社からの在籍確認

クレジットカード会社からの在籍確認は、申込者の信用情報確認の一環として行われます。多くの場合、プライバシー保護のため会社名を名乗らず個人名で電話がかかってきます。

「〇〇さんはいらっしゃいますか?」と単純に在籍の有無のみを確認するケースが多く、本人が電話に出た場合はその時点で在籍確認が完了します。本人が不在の場合でも、「席を外しています」などの回答で在籍確認が完了したとみなされることが一般的です。

<対応例>

問い合わせ元:「スズキと申しますが、田中太郎さんはいらっしゃいますか?」

担当者:「申し訳ございませんが、個人情報保護の観点から、お問い合わせの目的とご所属を教えていただけますか?」

問い合わせ元:「〇〇クレジットカードの審査担当です。田中様からカードのお申込みをいただき、在籍確認のためにお電話しております。」

担当者:「ありがとうございます。個人情報保護の観点からすぐの回答ができかねます。社内で精査した上で回答させていただきたいのですが、お電話番号を教えていただけますでしょうか?折り返しご連絡いたします。」

本人の同意があることが確認できれば回答し、なければ個人情報の観点からすぐ回答できない旨を伝えましょう。

②転職候補先・リファレンスチェック会社からの問い合わせ

転職活動中の従業員や退職した元従業員について、転職先企業やリファレンスチェック会社から問い合わせがあるケースです。在籍期間、役職、業務内容など詳細な情報を求められることが多く、リファレンスチェックでは勤務態度や業績、人物評価などの質問もあります。

リファレンスチェックは必ず本人の同意が必要であり、同意書などの提示を求めることも可能です。

<対応例(本人同意あり)>

問い合わせ元:「〇〇企業の採用担当の山田と申します。先日、貴社の元従業員である鈴木一郎様から採用選考の応募があり、リファレンスチェックのためにお電話しました。鈴木様からは、在籍情報の確認について同意をいただいております。」

担当者:「ご連絡ありがとうございます。鈴木の在籍に関するお問い合わせということですね。個人情報保護の観点から、鈴木本人の同意書など、同意の証明をいただけると助かります。」

問い合わせ元:「承知しました。鈴木様の同意書をメールでお送りします。」

(同意書確認後)

担当者:「鈴木一郎は2018年4月から2023年3月まで弊社に在籍しておりました。最終役職は営業部課長で、主に法人営業を担当しておりました。」

リファレンスチェックでは、客観的な事実以外の情報(主観的な評価など)は慎重に扱う必要があります。回答範囲については社内でルールを決めておくといいでしょう。

③債権回収・弁護士など法的利害が絡むケース

債権回収会社や弁護士事務所からの連絡は、その目的や状況によって対応が異なります。従業員の個人的な債務問題に関連する連絡が多く、法的な強制力を持つ場合(裁判所からの命令など)もあります。

企業として従業員のプライバシーを守る義務がある一方、法令遵守も求められるため、判断に迷う場合は法務部門や顧問弁護士に相談することが重要です。

<対応例(債権回収会社からの連絡)>

問い合わせ元:「〇〇債権回収の山田と申します。御社にお勤めの佐藤太郎様のご連絡先を確認したいのですが。」

担当者:「申し訳ございませんが、個人情報保護の観点から、従業員の個人情報をお伝えすることはできません。書面での正式なご照会をいただければ、法務部門で検討させていただきます。」

<対応例(弁護士からの法的照会)>

問い合わせ元:「〇〇法律事務所の弁護士の山田と申します。御社にお勤めの田中様に関して、裁判所からの調査嘱託書に基づいて照会させていただいております。」

担当者:「ご連絡ありがとうございます。裁判所からの照会とのことですので、書面でご送付いただけますでしょうか。弊社の法務部門で確認の上、適切に対応させていただきます。」

裁判所からの照会があった場合は書面での確認を求め、法務部門や顧問弁護士と相談の上で対応することをおすすめします。個人の債務問題には、企業として深く関与しないよう注意が必要です。

在籍確認の社内マニュアルに入れるべき4つの内容

在籍確認に関する社内対応の統一性を確保し、法的リスクを軽減するためには、明確なマニュアルの整備が不可欠です。ここでは、マニュアルに盛り込むべき重要な4つの要素について解説します。

個人情報保護法

マニュアルの最初に、個人情報保護法の基本的な考え方と在籍確認への適用について明記しましょう。法的根拠を明確にすることで、担当者は自信を持って適切な対応ができるようになります。

■マニュアルに記載すべき個人情報保護法の内容

  • 在籍情報は個人情報に該当すること

  • 原則として本人の同意なく第三者に情報提供できないこと

  • 例外的に情報提供が認められるケース(法令に基づく場合など)

  • 個人情報保護法違反の際の罰則

より具体的には、以下のような記述が効果的です。

「従業員の在籍情報は個人情報保護法における『個人情報』に該当します。法第27条により、あらかじめ本人の同意を得ないで、個人データを第三者に提供することは禁止されています。在籍確認への回答は、原則として本人の同意を確認した上で行ってください。」

このような法的根拠を明確に示すことで、担当者が自信を持って適切な対応ができるようになります。

電話を受けたときの対応フロー

在籍確認の電話を受けた際の具体的な対応フローを、ステップごとに明確に記載します。誰でも迷わず対応できるように、フローチャートや図を活用して視覚的に分かりやすく示すことが重要です。

■電話対応のフロー例

ステップ

対応内容

具体的なアクション

1. 問い合わせ内容の確認

問い合わせ元の基本情報を確認

・問い合わせ元、担当者名、連絡先の確認
・確認目的の聴取
・確認対象者の氏名の聴取

2. 本人同意の確認

対象者本人の同意有無を確認

・同意確認方法(直接確認、同意リスト確認など)
・本人不在時の対応
・事前同意がある場合の確認手順

3. 上長・責任者への報告

必要に応じて上長に報告・相談

・報告が必要なケースの確認
・報告先・連絡方法 ・緊急時の連絡先

4. 回答・情報提供

確認結果に基づいて適切に回答

・同意がある場合の回答例文
・同意がない場合の断り方
・問い合わせ元の身元確認方法

5. 記録作成

対応内容を記録に残す

・記録すべき項目
・記録方法
・記録の保管期間

各ステップで発生しうる例外的なケースや判断に迷うケースについても、可能な限り具体的な対応方法を示しておくと、より実用的なマニュアルになります。

開示してはいけない個人情報

在籍確認で開示してはいけない情報を明確に記載することで、情報漏洩リスクを低減します。

特に在籍確認の場面では、問い合わせ元から様々な情報を求められる可能性がありますが、基本的には、本人から同意を得ている利用目的の範囲内で、必要最小限の情報のみを提供するという原則を徹底することが重要です。

■開示してはいけない情報例

  • 本人の同意がない全ての個人情報

  • 本人の同意があっても、以下の情報は原則として開示しない
    ・給与額、賞与額などの報酬に関する情報

    ・健康状態・病歴に関する情報
    ・住所・個人の電話番号・メールアドレス
    ・思想信条、宗教、労働組合加入状況などのセンシティブな情報

これらの情報は、たとえ本人の同意があったとしても、開示することでプライバシー侵害や差別的取扱いにつながるリスクがあります。一覧にまとめておくことで、対応者も迷うことなく対応することができるでしょう。

担当部署・責任者

在籍確認への対応責任者と担当部署を明確にし、責任の所在を明らかにすることは、組織的な対応体制を構築する上で非常に重要です。

基本的には在籍確認対応の第一次窓口と、判断に迷った場合の相談先、そして最終的な責任者を明確に定めておくことが必要です。

■マニュアルに記載すべき内容

  • 在籍確認対応の第一次窓口(例:総務部受付、人事部など)

  • 在籍確認対応の責任者(例:人事部長、個人情報保護責任者など)

  • エスカレーションルート(対応担当者→部署責任者→全社責任者など)

  • 判断に迷った場合の相談先(例:法務部門、顧問弁護士など)

担当者の異動や組織変更に備え、役職名ベースで記載しておくことをおすすめします。また、担当者が不在の場合のバックアップ体制や、緊急時の対応フローも考慮しておくべきでしょう。

在籍確認に関するよくある質問

在籍確認対応に関して人事担当者がよく疑問に思う点について、Q&A形式で解説します。

Q:本人の同意が確認できないまま在籍確認が来た場合、回答してもよい?

A: 原則として、本人の同意なく在籍情報を回答することはできません。

個人情報保護法では、原則として本人の同意なく個人情報を第三者に提供することを禁止しています。そのため、本人の同意が確認できない場合は、「個人情報保護のため、お答えできません」と回答するのが適切です。

Q:電話で部署名や電話番号を聞かれたら?

A: 原則として、本人の同意なく部署名や内線番号などの個人を特定できる情報を開示することは避けるべきです。

部署名や内線番号も、氏名と組み合わせることで特定の個人を識別できる情報となるため、個人情報に該当します。本人の同意なく提供することは避けるべきです。

ただし、既に外部向けに公開している情報(役員の部署名など)については、公知の情報として回答しても問題ないケースもあります。

Q:退職者について問い合わせを受けた場合はどうする?

A: 退職者に関する情報も個人情報に該当するため、原則として本人の同意なく開示することはできません。

「退職した」という情報自体が個人情報に該当するため、本人の同意なく「〇〇は退職しました」と伝えることも避けるべきです。

採用選考におけるリファレンスチェックの場合は、退職者本人から同意を得ているケースが多いので、その場合は同意の範囲内で情報提供が可能です。ただし、同意書の提示を求めるなど、同意の事実を確認することをおすすめします。

Q:在籍確認をうまく断るフレーズは?

A: 個人情報保護を理由に、丁寧に断るフレーズをいくつかご紹介します。

本人の同意がない場合に在籍確認を断る際は、法的根拠を示しつつ、丁寧な言葉遣いで断ることが重要です。

<断り方の例文>

①「誠に恐れ入りますが、個人情報保護法の規定により、この場ですぐにお答えすることはできません。ご理解いただけますと幸いです。」

②「大変申し訳ございませんが、個人情報の取り扱いに関する社内規程により、ご質問にお答えすることはできません。ご要望があれば、社内で確認した後に折り返しご連絡することは可能です。」

③ 「従業員のプライバシー保護の観点から、お電話での在籍確認は行っておりません。書面での正式なご照会をいただければ、検討させていただきます。」

相手に不快感を与えないよう、「個人情報保護のため」という理由を明確に伝え、丁寧な言葉遣いで断ることがポイントです。

Q:バックグラウンドチェックでの在籍確認は適法?

A: 候補者本人の明確な同意を得た上で行うバックグラウンドチェックは、適法と考えられます。

採用選考過程で行われるバックグラウンドチェックやリファレンスチェックは、候補者の申告内容の真実性を確認し、ミスマッチを防ぐ効果的な手段です。ただし、以下の点に注意する必要があります。

  • 必ず候補者本人の明確な同意を得ること

  • 回答する内容は必要最小限に留めること

  • 確認方法は適切な手段を選ぶこと 

バックグラウンドチェックは、実施方法によっては候補者のプライバシー侵害やトラブルにつながるおそれがあります。透明性を確保し、適切な範囲で実施することが重要です。

バックグラウンドチェックをするならback check

多くの企業が採用活動における「ミスマッチ」の課題を抱えています。在籍確認はミスマッチを防ぐ一つの手段ですが、単に在籍の有無を確認するだけでは、候補者の実際の働きぶりや人柄、実績を把握することはできません。

より詳細な情報を得て採用の精度を高めるためには、リファレンスチェックが効果的です。しかし、自社で元上司や同僚に直接連絡を取るのは時間と労力がかかり、また適切な質問設計やプライバシー保護の観点からも専門的なノウハウが必要です。

back check株式会社では、オンライン完結型のリファレンスチェックサービス「back check(バックチェック)」を提供しています。

back checkでは、公的公開情報・Web情報・個別調査によって候補者の申告内容に虚偽がないか、コンプライアンスリスクがないかなどを確認するコンプライアンスチェックと、候補者と過去一緒に働いたことがある元上司や同僚から評価を得ることで、入社後の働きぶりやカルチャーマッチを判断するための参考情報を得られるリファレンスチェックを同時に実施できます。

このようなバックグラウンドチェックを活用することで、採用のミスマッチを減らし、質の高い人材の採用につなげることが期待できます。自社に合う人材の採用に悩む人事担当者の方は、ぜひback checkの導入をご検討ください。

back check magazine 編集部

リファレンスチェック/コンプライアンスチェックサービス「back check」が手がけるコラム「back check magazine」の編集部です。採用担当のみなさまに向けて、役に立つ情報を発信していきます。

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