職歴詐称・詐欺の見抜き方8選|正直に話さないとバレる理由とは?
この記事のまとめ(要約)
職歴詐称は、正直に話さなければ書類確認や面接、リファレンスチェックなどで見抜かれることがあります。企業が職歴詐称を見抜く8つの方法を解説します。
採用選考において経歴詐称や詐欺などに悩まされている企業、または採用担当者の方も少なくないのではないでしょうか。本記事では、職歴詐称・詐欺の見抜き方を8つ紹介します。また、候補者は学歴や職歴などを正直に話さないと企業にバレてしまう理由も解説します。
目次
経歴詐称・詐欺の具体的な内容

経歴詐称・詐欺の見抜き方を知る前に、採用選考時において具体的にどのような経歴詐称・詐欺が行われているのかに触れておきましょう。
紹介する具体的な経歴詐称・詐欺は以下の3点です。
学歴の経歴詐称・詐欺
職歴の経歴詐称・詐欺
犯罪歴の経歴詐称・詐欺
学歴の経歴詐称・詐欺
学歴の経歴詐称・詐欺では、主に実際よりも学歴を高く詐称するケースが見られます。
例えば、高卒が最終学歴であるにもかかわらず、それを正直に話さずに大卒に見せかけるなどです。卒業した学校を偽る行為も該当します。反対に、大卒なのに高卒とするなど高い学歴を低く見せるのも学歴詐称です。資格の有無なども詐称されることが多い項目といえます。
職歴の経歴詐称・詐欺
職歴の経歴詐称・詐欺では、主に職務経験や経験年数を詐称するケースが見られます。
実際には経験したことのない業務を経験していたかのように偽ったり、その年数を偽ったりなどです。入社してから全くその業務の知識がないとなると「騙された」と感じてしまうでしょう。
しかし、候補者と企業側で「該当する職歴」の意味合いがズレているケースも珍しくありません。詐称とするのは難しい性質があるため、選考段階でミスマッチを見抜く必要があります。
犯罪歴に関する虚偽申告
犯罪歴について企業から確認された際に、候補者が事実と異なる回答をするケースがあります。ただし、候補者が犯罪歴を自発的に申告しなかったことだけで、直ちに虚偽申告と判断できるわけではありません。
また、犯罪歴に関する情報は、候補者のプライバシーに関わる情報です。企業が確認する場合は、採用予定の職務との関連性や調査の必要性を慎重に検討し、適切な方法で取り扱う必要があります。
なお、犯罪歴や逮捕歴の確認は、企業のレピュテーションリスクを避けるうえで重要な場合がありますが、調査方法や取得できる情報には注意が必要です。「逮捕歴を調べる方法は?採用候補者の逮捕歴を確認する必要性と具体的な調べ方」を確認し、調査リスクを理解したうえで対応を検討しましょう。
経歴詐称・詐欺の見抜き方8選

経歴詐称・詐欺の見抜き方として、以下8つの方法を紹介します。
コンプライアンスチェックを実施する
リファレンスチェックを依頼する
卒業証明書の提出を求める
雇用保険被保険者証を確認する
退職証明書を確認する
源泉徴収票を確認する
履歴書と職務経歴書の整合性を確認する
面接で質問する
それぞれについて、解説しましょう。
コンプライアンスチェックを実施する
経歴詐称や採用上のリスクを確認する方法の一つが、コンプライアンスチェックです。
コンプライアンスチェックとは、公的公開情報・Web情報・個別調査によって、候補者申告に虚偽の情報がないか、コンプライアンスリスクがないか等を確認する手法です。
経歴詐称だけではなく、犯罪歴がないか、反社会的勢力に関与していないか、SNSで問題発言をしていないかといった内容も調査できます。
リファレンスチェックを依頼する
リファレンスチェックとは、第三者から候補者の情報を得る身元照会です。
履歴書や面接では拾いきれない情報を第三者から得られるので、採用選考時の経歴詐称・詐欺を防ぐことが期待できます。リファレンスチェックにおける第三者とは、候補者の働きぶりや人物像を知る前職の上司や同僚などです。
リファレンスチェックのメリットは、以下などが挙げられます。
経歴や職歴詐称の検知
ミスマッチを防ぎ早期離職率を軽減
選考の効率化
働きやすい環境づくりの参考
書類や面接などでは知り得ない情報を第三者から得られるので、スムーズな選考が可能になるでしょう。
卒業証明書の提出を求める
中途採用の場合、学歴を詐称される可能性があります。卒業証明書や成績証明書などの提出を求めれば、学歴詐称を防ぐことができるでしょう。
専門的な資格などを確認する際にも、資格証や合格証の提示を求めれば詐称を見抜くことができます。なお、これらの証明書を偽造・変造した場合は、文書偽造等の罪に問われる可能性があります。
雇用保険被保険者証を確認する

雇用保険被保険者証には、雇用保険被保険者番号・氏名・生年月日が記載されています。また、被保険者証と一体になった雇用保険被保険者資格取得等確認通知書には、事業所名や資格取得年月日が記載されている場合があります。
ただし、雇用保険被保険者証だけで、過去の勤務先や在籍期間などの職歴を網羅的に確認できるわけではありません。記載内容と候補者の申告に食い違いがあった場合も、直ちに経歴詐称と判断せず、書類の種類や発行時期などを確認したうえで、本人に事情を聞くことが重要です。
雇用保険被保険者証で確認できる範囲には限りがあります。雇用保険の履歴からどこまで経歴詐称を見抜けるのか、確認できる情報や注意点については「【採用担当者向け】雇用保険から経歴詐称は見抜ける?未然に防ぐ3つの方法」で詳しく解説しています。
退職証明書を確認する
候補者に退職証明書の提出を求めることで、経歴詐称を見抜ける可能性があります。
退職証明書には、労働者が前職へ請求した内容に応じて、在籍期間、業務の種類、役職、賃金、退職理由などが記載されます。そのため、候補者の同意を得たうえで提出を求めることで、申告された職歴を確認できる場合があります。
退職証明書の発行は、労働基準法において労働者が前職に要求できる権利です。「前の会社が発行してくれない」というのは、前職の会社が労働基準法に違反しているか、候補者が偽っていることになります。退職証明書を提出できないと説明された場合は、直ちに経歴詐称と判断せず、発行を依頼した時期や提出できない理由を確認しましょう。必要に応じて、在籍証明書などの代替書類を案内する方法もあります。
源泉徴収票を確認する
年の途中で転職した場合、転職先で前職分を含めた年末調整を行うために、前職の源泉徴収票を提出するのが一般的です。源泉徴収票には支払者の名称などが記載されているため、年末調整の手続きにおいて、申告された前職との食い違いが判明することがあります。
ただし、源泉徴収票は経歴を調査するための書類ではありません。本人が確定申告を行う場合などもあるため、提出しないことだけを理由に経歴詐称と判断するのは避けましょう。記載内容に明らかな食い違いがある場合は、候補者に事情を確認することが重要です。
履歴書と職務経歴書の整合性を確認する
履歴書と職務経歴書を別で提出させている場合、それぞれを照合し、勤務先、入退社年月、在籍期間、役職、業務内容などに食い違いがないかを確認します。また、記載されていない空白期間がある場合は、その期間の状況を面接で確認する方法もあります。
ただし、書類上の食い違いや空白期間があっただけで、直ちに経歴詐称と判断するのは適切ではありません。単純な記載ミスや認識の違いも考えられるため、候補者に事実関係を確認しましょう。
面接で質問する
書類だけでは見抜くことができない場合もあります。面接では、候補者が担当した業務や役割、実績、在籍期間などについて具体的に質問し、履歴書・職務経歴書の記載内容と回答に矛盾がないかを確認しましょう。
例えば、過去の業務について「どのような立場で関わったか」「どのような課題があり、どう対応したか」などと掘り下げることで、候補者の経験やスキルをより詳しく把握できます。
回答が曖昧だったり、応募書類との間に食い違いがあったりしても、直ちに経歴詐称と判断するのは適切ではありません。認識の違いや記載ミスの可能性もあるため、質問の仕方を変えながら事実関係を丁寧に確認することが重要です。
なお、面接で質問する内容は、本人の適性や能力、担当予定の職務との関連性を踏まえて検討し、必要のない個人情報まで尋ねないよう配慮しましょう。
【候補者向け】経歴詐称・詐欺がバレたらどうなる?

候補者への参考までに、経歴詐称・詐欺がバレたらどうなるのかについて、以下の内容に触れておきます。
罪に問われる可能性がある
解雇・損害賠償につながる可能性がある
経歴詐称について正直に話す必要はない?
罪に問われる可能性がある
内容によっては、罪に問われる可能性があります。
経歴詐称自体は犯罪ではありません。例えば、学歴や職歴を詐称しただけでは罪に問われません。ただ、詐称によって企業に何らかの不利益が生じた場合は、罪に問われる可能性もあります。
解雇・損害賠償につながる可能性がある
就業規則に経歴詐称に懲戒事由とする規定があれば解雇の対象となる可能性があります。しかし直ちに解雇が認められるとは限りません。詐称した内容の重大性や、採用判断・業務への影響などを踏まえて個別に判断されます。
また、経歴詐称によって企業に具体的な損害が生じた場合には、損害賠償を請求される可能性があります。ただし、請求が認められるかどうかは、損害との因果関係などによって判断されます。
経歴詐称について正直に話す必要はない?
候補者自らが進んであらゆる犯罪歴を正直に話す必要はありません。しかし履歴書に賞罰欄がある場合や、企業から犯罪歴について質問された場合には、質問の内容や採用予定の職務との関連性などに応じて、正確な申告が求められることがあります。ただし、企業側も必要のない情報まで一律に申告させるのではなく、確認する目的や必要性を慎重に検討することが重要です。
犯罪歴について事実と異なる申告をした場合、申告内容や採用判断への影響によっては、内定取り消しや懲戒処分などにつながる可能性があります。
まとめ

経歴詐称は、書類の内容や面接の言動などから見抜く必要があります。そのためには、どのような経歴詐称があるのかを把握しておくことも重要です。
採用時におけるリスクの全体像や、企業が取り組むべきリスクマネジメントの基本については、総合解説ページ「採用リスクとは?人材採用のリスクを減らすポイント」も参考にしてください。
採用選考の現場だけでは見抜けないこともあるでしょう。そのような場合は、公的公開情報・Web情報・個別調査によって候補者の申告内容に虚偽がないか、コンプライアンスリスクがないかなどを確認するコンプライアンスチェックもおすすめです。
back check(バックチェック)なら、コンプライアンスチェックもリファレンスチェックも同時に行うことができます。経歴詐称を見抜くためにも、back checkをぜひご検討ください。

よくある質問
back check magazine 編集部
リファレンスチェック/コンプライアンスチェックサービス「back check」が手がけるコラム「back check magazine」の編集部です。採用担当のみなさまに向けて、役に立つ情報を発信していきます。


