経歴詐称による内定取り消しは可能?ケースと企業のリスクを解説

更新日:2025/9/2

執筆者:back check magazine 編集部

経歴詐称

転職市場では、候補者の経歴詐称という問題が後を絶ちません。

採用活動の中で候補者の経歴詐称が発覚した場合、企業はその候補者に対して内定を取り消す権利はあるのでしょうか?また、経歴詐称による内定取り消しをすることになった場合、企業側にどのようなリスクがあるのでしょうか?

本記事では、経歴詐称による内定取り消しができるケースとできないケースや、経歴詐称により内定取り消しをすると生じる企業側のリスクについて解説します。

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目次

経歴詐称による内定取り消しは可能か?

経歴詐称は、候補者がこれまでの経験や経歴などを偽って申告することです。具体例として、以下のようなものが挙げられます。

  • 学歴詐称:卒業していないのに卒業したことにする、学校名を偽るなど

  • 職歴詐称:勤務した企業名や職務内容、在職期間を偽るなど

  • 犯罪歴詐称:犯罪歴を隠す、偽るなど

候補者の経歴詐称があった場合、内定取り消しが可能なケースと内定取り消しに至らないケースが存在します。それぞれ解説します。

内定取り消しが可能なケース

学歴や資格、職歴などの経歴が明らかな偽造の場合や、業務やプロジェクトでの実績を大幅に誇張していた場合、企業と候補者の信頼関係を根本から損なうため、企業は内定取り消しができる可能性があります。

また、前職でのトラブルや解雇の経緯、金融トラブル、刑事事件などの重要な情報を候補者が意図的に隠蔽した場合も、信頼性の問題から内定取り消しができる可能性があります。

内定取り消しに至らないケース

候補者の記憶違いや細部の誤解など、意図的ではない軽微な情報の誤報は、内定取り消しの対象にはならない場合があります。ただし、これは企業側の判断によります。

経歴詐称の疑い自体が誤解である場合、双方の対話で事情が明らかになり、再び信頼関係を築くことができれば、内定取り消しに至らないケースも考えられます。

経歴詐称の主な種類

そもそも経歴詐称とはどのようなものを指すのでしょうか?経歴詐称の主な種類を紹介します。

学歴詐称

学校の名前、卒業年次、学部・学科、取得学位などの情報を偽る行為です。

高卒なのに大卒と偽る、大卒なのに高卒と偽る、または卒業した学校の名前を偽るといった行為はすべて学歴詐称になります。

職歴詐称

前職の職種、業務内容、在籍期間、役職などのこれまでの職務経験を偽る行為です。

候補者は、勤務した企業名や職務内容、在職期間、雇用形態職歴、転職回数などは転職先の企業に正確に伝えなければいけません。

スキルや資格の詐称

実際に持っていないスキルや資格を有していると報告する行為です。

例えば、TOEICのスコアを誇張する、存在しない資格を記載するなどがあります。

推薦の詐称

他者からの推薦や評価を偽る行為です。

例えば、存在しない人物からの推薦状を候補者が企業へ提出するなどがあります。

研修やセミナー参加の詐称

実際に参加していない研修やセミナーに参加したと報告する行為です。

例えば、高度な技術のセミナーに参加したと偽装するなどがあります。

受賞歴の詐称

実際には受賞していない賞や称号を受賞したと報告する行為です。

例えば、企業の業績向上による賞を受賞したと報告するなどがあります。

社会活動やボランティアの詐称

社会的な活動やボランティアの経験を偽る行為です。

例えば、海外でのボランティア経験を誇張する、存在しないNPO団体での活動を報告するなどがあります。

経歴詐称をした候補者の内定取り消しをしない場合のリスク

経歴詐称が発覚した候補者を採用することは、企業にとって多くのリスクをもたらす可能性があります。経歴詐称をした候補者を受け入れた場合のリスクを紹介します。

コンプライアンス違反

候補者の詐称内容を知った上で採用することは、企業のコンプライアンス違反となる場合があります。

コンプライアンス違反によって、企業評価やブランド価値が低下するリスクがあります。

期待したパフォーマンスを発揮しない

経歴詐称をした候補者は、実際のスキルや経験が不足している可能性が高いです。

そのため、企業が期待している業績や成果につながるようなパフォーマンスを発揮することができないリスクがあります。

ミスマッチによる早期退職

候補者は詐称した経歴やスキルに基づく業務を遂行することが困難であるため、早期に退職する可能性が高まります。

採用ミスマッチによって、採用コストや教育コストが無駄になるリスクがあります。

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候補者への対応が必要

候補者の経歴詐称が明らかになった場合、それに対する企業内での対応や処置が必要となります。

企業内での対応や処置には時間や労力がかかり、業務の効率が低下するリスクがあります。

他の従業員への対応が必要

経歴詐称をした候補者を採用することで、他の従業員との間に信頼性の問題や摩擦が生じる可能性があります。

職場の人間関係や雰囲気が悪化してしまうリスクがあります。

社内への対応が必要

候補者の経歴詐称が発覚した際、社内全体への説明や対応が求められる可能性があります。また、経歴詐称を容認した経緯や背景についての説明が必要となることも考えられます。

社内への対応や説明には時間や労力がかかり、業務の効率が低下するリスクがあります。

経歴詐称による内定取り消しをした場合のリスク

候補者の経歴詐称が発覚した場合、内定を取り消し、採用を見送ることは悪いことではありませんが、リスクも生じてしまいます。経歴詐称による内定取り消しをした場合のリスクを説明します。

企業のブランド・イメージの低下

内定取り消しは、企業の採用プロセスが不透明または不公平に見える原因となります。

経歴詐称が発覚したことが伏せられた情報などがWeb上やSNSで拡散されると、企業の信頼性や魅力が低下し、ブランドやイメージにネガティブな影響を及ぼすリスクがあります。

また、それにより今後の優秀な人材の獲得が難しくなる可能性があります。

採用コストの増加

一定の選考フローを経て、内定まで出している段階での内定取り消しは、採用にかかったコストが無駄になることを意味します。

再度候補者を採用するまでの時間とコスト、面接の手間などがかかるため、多くのリソースが無駄になる可能性が高まります。

採用活動の遅延

内定取り消しをした後、再度募集をかけたり選考を行うことになるため、採用スケジュールが遅れる可能性があります。

人員不足や業務遅延などのオペレーショナルなリスクが発生することも考えられます。

法的リスク

内定取り消しは、企業と候補者との間で法的なトラブルが生じるリスクも伴います。

例えば、内定取り消しの理由が不適切であった場合、違法解雇として訴訟の対象となるリスクがあります。

外部との信頼の低下

採用活動が公然と行われている場合や業界内での評判が重要な場合には、外部との信頼関係の低下に注意が必要です。

内定取り消しをすることで、ビジネスパートナーや取引先からの信頼が低下するリスクがあります。

情報流出のリスク

内定者しか知らない情報や内定取り消しに至った経緯や情報を、候補者が流出させる可能性もあります。

機密情報が漏れてしまったり、企業の情報管理能力や採用プロセスに疑念を抱かれてしまうリスクがあります。

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経歴詐称による内定取り消しを防ぐための対策

候補者の経歴詐称は企業にとって大きなリスクをもたらすため、詐称を事前に見抜き、適切な採用活動を行うことが重要です。経歴詐称による内定取り消しを防ぐための具体的な対策を紹介します。

徹底した書類選考

履歴書や職務経歴書の内容を詳細に確認し、矛盾や怪しげな部分を確認しましょう。

特に経歴やスキルに関する詳細な記述が少ない、または曖昧な点がないかを確認します。担当者一人の目ではなく、複数人の目で見るとより良いでしょう。

面接で見抜く

面接時には、履歴書や職務経歴書の内容を候補者に具体的に尋ねましょう。詳しい経緯や実績の説明を求めることで、反応や答えの内容をもとに真実性を判断します。

専門的な知識や経験を問う質問を用意して、実際のスキルや経験を確認することも有効です。

誓約書の提出義務

候補者に履歴書や職務経歴書の内容が真実であることを誓約する書類の提出を求めましょう。

候補者に真実を申告する約束をしてもらい、経歴詐称をした場合は法的責任を明確にさせることが大切です。

コンプライアンスチェックを行う

もっとも確実な方法といえるのが、コンプライアンスチェックです。

コンプライアンスチェックとは、公的公開情報・WEB情報・個別調査によって、候補者申告に虚偽の情報がないか、コンプライアンスリスクがないか等を確認する手法です。

経歴詐称だけではなく、犯罪歴がないか、反社会的勢力に関与していないか、SNSで問題発言をしていないかといった内容も調査できます。

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内定取り消しを防ぐためにコンプライアンスチェックを活用

経歴詐称を防ぐためには、上記に挙げた方法のほかに、候補者と一緒に働いたことのある第三者から候補者の情報を得るリファレンスチェックも有効です。

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back check magazine 編集部

リファレンスチェック/コンプライアンスチェックサービス「back check」が手がけるコラム「back check magazine」の編集部です。採用担当のみなさまに向けて、役に立つ情報を発信していきます。

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