リファレンスチェック実態調査レポート

access_time

公開日: 2021年6月17日

調査結果トピックス

結果概要① すでに6社に1社がリファレンスチェックを実施

国内でも15.4%が「選考でリファレンスチェックを実施している」と回答しました。 すでに、6社に1社ではリファレンスチェックが行われていることになり、採用活動において着実に浸透が進んでいます。

結果概要② 6割の人事が「採用後のミスマッチ」を感じている

「採用した人が自社にミスマッチだと感じたことがあるか」の質問では、「感じたことがある」「少し感じたことがある」と回答した人が合計で約6割に達しました。最近は選考をオンラインで実施することも増えており、自社に合う人材を採用するのがこれまで以上に難しくなっています。

結果概要③ 外部サービスを使ってリファレンスチェックを実施する企業が7割超

リファレンスチェック実施企業のうち、外部のサービスを使って実施した企業が7割を超えました。日々のタスクが多岐にわたる人事担当は、独自にリファレンスチェックを実施するよりも、外部サービスを導入し活用しているようです。

2021年2月実施|人事担当者11,422名|インターネット調査
※本記事で紹介する調査結果および考察は、2021年2月の調査時点に基づくものです。

近年、面接のオンライン化が進み企業の採用活動が大きく変容した結果、オンライン選考でミスマッチの危険性も増加し、選考過程の1つとしてリファレンスチェックの注目度が高まっています。
これまでも、海外においては一般的に実施されていたリファレンスチェックですが、国内では実施する企業は決して多くはありませんでした。しかし、金融・IT・メーカーなどを中心に徐々に実施企業が増加しており、確実に国内でも広まりつつあります。
このたび、back check株式会社ではMMD研究所と共同で、企業の人事担当者に採用活動についての調査を実施しました。

<調査概要>
調査対象:人事・採用に関わる20~69歳の有職者
有効回答数:11,422人(リファレンスサービス利用者807人)
調査時期:2021年2月1日~3日
調査会社:MMDLabo(MMD研究所)

※回答率(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位までを表示しているため、合計数値は必ずしも100%とはならない場合があります。

PDFダウンロード

はじめに|リファレンスチェックとは

リファレンスチェックとは、過去一緒に働いた方(前職や現職の上司・同僚・部下・取引先など)へのアンケートなどを通して、採用応募者の人柄や経歴などの評価を収集する手法のことです。
一緒に働いたことのある人から、候補者の価値観や信用度についても情報取得できます。

リファレンスチェックのメリット

公正な選考を行える

リファレンスチェックによって応募者の経歴や職歴に虚偽がないかを確認することで、公正な選考につながります。また、応募者に関する情報が増えれば、より公正な判断を下せます。

応募者を多角的、客観的に評価できる

応募者にリファレンスチェックを実施することで、前職の上司などから、客観的な視点で応募者の能力や人柄を多面的に把握できます。その内容と面接官の印象とを合わせることで、応募者の姿をより正確に見極めることができます。

求めている人材を見つけられる

リファレンスチェックでは、応募者の価値観や信用、人間関係の築き方などについてを客観的な視点か ら把握することができます。これらの情報によって、自社が求める人物像と比較し、合否判断すること が簡単になります。さらに、前職の人との関わり方がわかることで、最適配置につながります。 また、本来は会社との価値観等がマッチしないのに、面接の場面では普段の自分と異なる姿を演じたた め生じるミスマッチの予防にも、リファレンスチェックは有効です。

01|リファレンスチェックの導入状況

すでに6社に1社はリファレンスチェックを実施

中途採用で活用している選考手段。リファレンスチェックの実施率は15.4%で、約6社に1社が実施

職場で実施している選考手段について質問したところ、15.4%が「リファレンスチェック」を実施していると回答しました。これは6社に1社の割合であり、オンライン面接を実施していると回答した割合とほぼ同じです。

特に金融・IT・メーカーなどで導入が進む

業種別のリファレンスチェック実施率。金融系企業20.3%、IT系サービス企業18.8%、メーカー系企業17.5%

リファレンスチェックの実施状況を業種別に見てみると、金融系企業で20.3%、IT系サービス企業で18.8%、メーカー系企業で17.5%と全体と比べて高い割合となりました。 もともと慎重に採用判断をしているイメージが強い金融系企業はもちろん、転職回数が比較的多いIT系企業、大企業の割合が高いメーカーでも選考時のリファレンスチェック実施が増えています。

リファレンスチェックサービスについて知る人はさらに多い

26.6%がリファレンスチェックの具体的なサービス名や提供企業名を知っていると回答しました。 実施企業以外でもリファレンスチェックの認知・検討が進んでいることから、今後は選考手段の有力な選択肢となっていくと思われます。

リファレンスチェックのサービス名や提供企業名を知っている人は26.6%、知らない人は73.4%

02|リファレンスチェックが注目される要因

ミスマッチによる早期退職への対策

6割の採用担当が採用した人と自社のミスマッチを感じている

採用後のミスマッチに関する質問では、約6割が採用した人と自社とのミスマッチを「感じたことがある」「少し感じたことがある」と回答しました。書類や面接のみで最終意思決定することの難しさが読み取れます。

ミスマッチによって早期退職が発生すると、企業にとっては大きな痛手です。年収345万円で採用した人が入社後3ヶ月で離職した場合、採用費や人件費、教育コストなどで、目に見える費用だけでも約250万円の損失になります。

また退職に至らなくても、パフォーマンスの低下や周囲への悪影響などの懸念もあります。このようなリスクを避けるためにも、リファレンスチェックの実施が有効です。

採用した人と自社とのミスマッチを感じたことがある人は27.4%、少し感じたことがある人は32.4%で、合計59.8%

オンライン面接でさらに見極めづらくなっている

オンライン面接の実施企業は、新型コロナウイルス感染症流行前の4倍に急増

さらに、2020年以降の大きな流れとして挙げられるのが採用活動のオンライン化です。新型コロナウイルス感染症の流行によって、半強制的に急激な変化が求められています。

現在、選考でオンライン面接を実施していると答えた方に導入時期を質問したところ、「新型コロナウイルス感染症流行以後」との回答が75.9%にのぼりました。また同時に、新型コロナウイルス感染症流行後に実施企業が4倍となっていることがわかります。

オンライン面接を新型コロナウイルス感染症流行後に導入した企業は75.9%、流行前から導入していた企業は24.1%

オンライン面接では、なかなか応募者のキャラクターがつかみづらい

オンライン面接の導入が進む一方で、直接対面する形式の面接と比べて、応募者のキャラクターをつかみづらいという悩みを抱える担当者が多数となりました。

オンライン面接で感じている課題は多いものから、第1位「実際に対面で会った時とギャップがある」(39.8%)、第2位「応募者の表情が分かりにくい」(37.4%)、第3位「面接時以外の様子を観察できない」(33.8%)となっています。オンライン面接によって、もともと簡単ではなかったカルチャーフィットを含めた見極めが、さらに難しくなっているといえるでしょう。

このような状況下でミスマッチを減らすためには、判断材料となる応募者の情報をこれまで以上に取得する必要があります。その結果として、リファレンスチェックを導入したり、検討したりする企業が増えていると考えられます。

オンライン面接の課題。対面で会ったときとのギャップ39.8%、応募者の表情の分かりにくさ37.4%、面接時以外の様子を観察できない33.8%

03|リファレンスチェックの実施手段

自社運用ではなく外部サービスの利用が主流

採用担当は日々の業務負担が大きい

採用に関連する業務負担について聞いた質問では、母集団形成や面接日程の調整業務に負担を感じているという回答が突出。また、「当てはまるものはない」という回答は44.9%にとどまり、過半数が日々の業務で何らかの負担を感じていることがうかがえます。

採用業務で負担に感じていること。母集団形成や応募者・社員との面接日程の調整などが上位

リファレンスチェック実施企業のうち、外部サービス利用が7割超

他の採用業務などが忙しいこともあってか、リファレンスチェックを実施している企業でも自社ですべてやっていると回答した企業は少数派でした。外部サービスを活用して実施する企業が72.0%を占めています。

リファレンスチェック実施企業のうち、外部サービスの利用経験がある企業は72.0%、利用経験がない企業は28.0%

過半数の人事がリファレンスチェックサービスを利用したいと回答

リファレンスチェックサービスを利用したいかどうかを聞いた質問では「利用したい」「やや利用したい」との回答が合計で55.1%と過半数を占めました。外部サービスであれば採用担当者の作業負担も少なくて済むため、利用企業は今後増えていくと思われます。

リファレンスチェックサービスを利用したい人は15.1%、やや利用したい人は40.0%で、利用意向は合計55.1%

まとめ

今回の調査では、国内でリファレンスチェックが広まってきていることが分かりました。すでに実施企業は15%を超えており、日本の採用現場でも一般的なプロセスとなりつつあります。

また、新型コロナウイルス感染症によって採用活動のオンライン対応が求められていることなどに伴い、採用業務が肥大化・複雑化しています。時間が限られる中で、社内業務としてではなく、外部サービスを使ってリファレンスチェックを実施する企業が多数派となっています。

過半数の採用担当者が「採用後にミスマッチを感じたことがある」と回答するなど、質の高い採用活動を続けていくのは決して簡単なことではありません。さまざまな手法を駆使しながら、自社に合った選考フローを組み上げ、ブラッシュアップし続けていく必要があります。従来の面接や書類での選考ももちろん重要ですが、ミスマッチの発生が懸念される場合は、新たなアプローチを採り入れることをおすすめします。その際、リファレンスチェックが有力な選択肢のひとつとなるはずです。

よくある質問

PDFダウンロード

引用・転載について

  • 本調査の引用・転載の際は、必ず「出典:back check」と明記してください。

  • Webサイトなどのオンライン媒体で引用・転載する場合は、本調査ページのURLもあわせて掲載してください。

  • 報道関係者による引用・転載、取材に関するお問い合わせは、こちらからご連絡ください。

客観的な評価で活躍人材の採用を実現

ご不明な点はお気軽にお問い合わせください。利用に際しての料金や機能についてなど詳しくご案内します。