目次前職調査とは?前職調査とは、採用プロセスの一環として、候補者の過去の職歴や職務遂行能力を調べることを指します。候補者の応募書類や面接で得た情報に虚偽がないか裏付けを確認するために行われます。前職調査は、必ず行われるというわけではなく、専門職、信頼性が特に重視される職種で行われる傾向が高いものです。中でも警備業や金融機関などの業種、外資系企業や重要なポジションなどの採用の場合に、前職調査は行われることが多いです。しかし、これらに含まれない選考や通常の採用過程でも行われる場合もあり、採用へのリスクを減らしたいと考えて、前職調査を導入する判断をしているのかもしれません。前職調査とリファレンスチェックの違いと類似点前職調査とは異なりますが、リファレンスチェックと呼ばれる選考プロセスがあります。リファレンスチェックとは、候補者と過去一緒に働いたことのある第三者から、書類や面接だけでは分からない候補者の情報を取得することを言います。候補者について客観的に事実確認する点は、前職調査もリファレンスチェックも同様です。前職調査は候補者の申告した情報を元に事実を確認することを指すのに対して、リファレンスチェックは、第三者からの情報を元に事実を確認する点が異なります。また、前職調査は採用企業がヒアリングの対象者を選ぶのに対して、リファレンスチェックは候補者がヒアリングの対象者を指定する点も両者の違いとなります。%3Cdiv%20id%3D%22html-part%22%20class%3D%22link-card-wrapper%22%3E%0A%3Ca%20class%3D%22link-card%22%20href%3D%22https%3A%2F%2Fsite.backcheck.jp%2Fknowledge%2Fwhat_reference_check%22%20target%3D%22_blank%22%20rel%3D%22noopener%22%3E%0A%3Cdiv%20class%3D%22link-card-content%22%3E%0A%3Cdiv%20class%3D%22link-card-image%22%20id%3D%22grid-content-1%22%3E%0A%3Cimg%20id%3D%22thumbnail-image-code%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fstorage.googleapis.com%2Fstudio-cms-assets%2Fprojects%2F8dO8V8wgan%2Fs-1422x800_v-fms_webp_42e6f4d2-3f91-4f3d-9ed0-2b0dd710cd0c.jpg%22%3E%0A%3C%2Fdiv%3E%0A%3Cdiv%20class%3D%22link-card-text%22%20id%3D%22grid-content-2%22%3E%0A%3Cp%20class%3D%22link-card-title%22%3E%E3%83%AA%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%83%E3%82%AF%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F%E5%9F%BA%E6%9C%AC%E7%9A%84%E3%81%AA%E6%B5%81%E3%82%8C%E3%82%84%E8%B3%AA%E5%95%8F%E5%86%85%E5%AE%B9%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%E8%A7%A3%E8%AA%AC%20%7C%20back%20check(%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%83%E3%82%AF)%3C%2Fp%3E%0A%3C%2Fdiv%3E%0A%3Cdiv%20id%3D%22grid-content-3%22%3E%0A%3Cp%20class%3D%22link-card-description%22%3E%E9%9D%A2%E6%8E%A5%E3%81%A7%E3%81%AF%E8%A6%8B%E6%8A%9C%E3%81%91%E3%81%AA%E3%81%84%E6%83%85%E5%A0%B1%E3%82%92%E5%8F%96%E5%BE%97%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%82%8B%E3%80%8C%E3%83%AA%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%83%E3%82%AF%E3%80%8D%E3%81%AF%E3%80%81%E5%A4%96%E8%B3%87%E7%B3%BB%E4%BC%81%E6%A5%AD%E3%81%A7%E3%81%AF%E4%B8%80%E8%88%AC%E7%9A%84%E3%81%AA%E6%8E%A1%E7%94%A8%E5%88%A4%E6%96%AD%E3%83%84%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%AE%E3%81%B2%E3%81%A8%E3%81%A4%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82%E4%BB%8A%E5%9B%9E%E3%81%AF%E4%BC%81%E6%A5%AD%E3%81%AE%E6%8E%A1%E7%94%A8%E6%8B%85%E5%BD%93%E8%80%85%E3%81%95%E3%81%BE%E5%90%91%E3%81%91%E3%81%AB%E3%80%81%E3%83%AA%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%83%E3%82%AF%E3%81%AE%E3%82%84%E3%82%8A%E6%96%B9%E3%80%81%E8%B3%AA%E5%95%8F%E5%86%85%E5%AE%B9%E3%80%81%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%AA%E3%81%A9%E3%82%92%E8%A9%B3%E3%81%97%E3%81%8F%E8%A7%A3%E8%AA%AC%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99%EF%BC%81%20%3C%2Fp%3E%3Cdiv%20class%3D%22link-card-domain%22%3E%0A%3Cimg%20id%3D%22favicon-image-code%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fstorage.googleapis.com%2Fproduction-os-assets%2Fassets%2F6c783746-c148-43fc-b21a-7b3f9a7426d4%22%3E%0A%3Cp%3Ehttps%3A%2F%2Fsite.backcheck.jp%2Fknowledge%2Fwhat_reference_check%3C%2Fp%3E%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20viewBox%3D%220%200%20512%20512%22%20width%3D%2216%22%20height%3D%2216%22%3E%3Cpath%20d%3D%22M320%200c-17.7%200-32%2014.3-32%2032s14.3%2032%2032%2032h82.7L201.4%20265.4c-12.5%2012.5-12.5%2032.8%200%2045.3s32.8%2012.5%2045.3%200L448%20109.3V192c0%2017.7%2014.3%2032%2032%2032s32-14.3%2032-32V32c0-17.7-14.3-32-32-32H320zM80%2032C35.8%2032%200%2067.8%200%20112V432c0%2044.2%2035.8%2080%2080%2080H400c44.2%200%2080-35.8%2080-80V320c0-17.7-14.3-32-32-32s-32%2014.3-32%2032V432c0%208.8-7.2%2016-16%2016H80c-8.8%200-16-7.2-16-16V112c0-8.8%207.2-16%2016-16H192c17.7%200%2032-14.3%2032-32s-14.3-32-32-32H80z%22%20fill%3D%22%23808080%22%20%2F%3E%3C%2Fsvg%3E%3C%2Fdiv%3E%0A%3C%2Fdiv%3E%0A%3C%2Fdiv%3E%0A%3C%2Fa%3E%0A%3C%2Fdiv%3E%0A%3Cstyle%3E.link-card-wrapper%7Bwidth%3A100%25%3Bbox-sizing%3Aborder-box%3Bbackground-color%3A%23fff%3Bborder%3A1px%20solid%20gray%3Bborder-radius%3A8px%3Bmargin%3A0%3Bpadding%3A10px%7D.link-card%2Ca%3Ahover%2Ca%3Afocus%7Btext-decoration%3Anone%3Boutline%3Anone%3Bcolor%3A%23333%7D.link-card-image%2C.link-card-text%7Bwidth%3A100%25%7D.link-card-image%20img%7Bwidth%3A100%25%3Bmax-width%3A100%25%7D.link-card-title%7Bfont-size%3A100%25%3Bline-height%3A1.5%3Bfont-weight%3Abold%3Bmargin%3A0%200%2010px%200%7Dblockquote%7Bfont-size%3A17px%3Bmargin%3A0%200%2010px%200%3Bpadding%3A0%2020px%3Bborder-left%3A5px%20solid%20%23ddd%7D.card-blockquote%20p%7Bmargin%3A0%3Bpadding%3A5px%200%7D.link-card-description%7Bline-height%3A1.5%3Bmargin%3A0%200%2010px%200%3Bfont-size%3A80%25%7D.link-card-domain%7Bdisplay%3Aflex%7D.link-card-domain%20img%7Bwidth%3A16px%3Bheight%3A16px%3Bmargin%3A0%208px%200%200%7D.link-card-domain%20p%7Bdisplay%3Ainline-block%3Bmargin%3A0%2010px%200%200%3Bcolor%3Agray%3Bfont-size%3A60%25%3Bline-height%3A1.2%3Bword-break%3Abreak-all%7D.link-card-domain%20svg%7Bwidth%3A12px!important%7D.link-card-content%7Bwidth%3A100%25%3Bdisplay%3Agrid%3Bgrid-template-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ケース人間誰しも不注意でミスをしてしまうことがあるものです。履歴書を書く際、うっかりミスや記憶違いなどでアルバイト歴や在籍期間の一部を誤ってしまった内定者がいたとします。しかし、その経験年数のみが内定を出した決め手となっていたわけでもなく、業務遂行能力に問題がない状況であれば、内定取り消しは過剰な措置と判断される可能性が高いでしょう。手続きや調査が不適切なケース調査結果を鵜呑みにし、一方的に内定取り消しを通知することも法的に認められません。調査が不十分で、調査の方が誤っていた、ということがないよう裏付けをとりましょう。また、内定者に説明や反論の機会を与えることも重要です。不当な理由を含むケース前職調査の過程で、職務の遂行に関係のない情報を得てしまうこともあるでしょう。しかし、職務の遂行に関係のない事項を理由に内定取り消しを行うことは就職差別とみなされます。前職調査を実施する可能性が高い企業の特徴前職調査は実施が義務付けられているわけではないため、各社がそれぞれ実施の判断を行っています。どのような企業で実施されることが多いのでしょうか。高い信頼性や倫理性が求められる企業・金融業界・福祉業界・教育業界・公共・インフラ関連業界・防衛・警備業界上記のような業界では、信用性や顧客との高い信頼関係が求められます。公共性が高く、トラブルが起こった場合は社会全体に与える影響が大きいため、前職調査を実施して透明性・安全性を確保します。高い専門性が求められる企業・医療業界・IT・ハイテク業界・コンサルティングファーム・製造業界のうち、特に機密性の高い情報の取扱や、品質管理が重要な企業上記のような企業は、高い専門性やスキルが求められます。申告された過去の成果に虚偽がないかを確認し、能力が確かなものであるかを裏付ける必要があります。外資系企業外資系企業の場合、海外にある本社(親会社)の人事ポリシーや採用基準がそのまま適用されることがよくあります。海外では前職調査が日本よりも一般的であるため採用プロセスの一環として前職調査も自然と組み込まれているケースが多くあります。過去にトラブルを経験した企業過去に経歴詐称や不正行為をした社員がおり、問題が発生した企業では、前職調査を実施する可能性が高いです。再発防止のため、前職調査を強化し、慎重な採用活動を行っている場合が多いでしょう。前職調査ならback check(バックチェック)前職調査は採用のリスクを減らすために有効な手段のひとつですが、自社で実施するには採用担当者の負担が大きく、得られる情報にも限界があります。自社で前職調査をするのが難しい場合は、専門の調査会社に依頼するのも良いでしょう。株式会社ROXXが提供する「back check(バックチェック)」では、公的公開情報・Web情報・個別調査によって候補者の申告内容に虚偽がないか、コンプライアンスリスクがないかなどを確認するコンプライアンスチェックと、候補者と過去一緒に働いたことがある元上司や同僚から評価を得ることで、入社後に顕在化する働きぶりやカルチャーマッチといった言語化しにくい情報を確認するリファレンスチェックが実施できます。【お役立ち資料】サンプルレポート付き!コンプライアンスチェックでわかる採用リスクコンプライアンスチェックとリファレンスチェックを一括で実施できるため、採用担当者と候補者の負担を大幅に削減することができます。前職調査によって採用のリスクを減らしたいと考えている採用担当者様は、ぜひback checkの導入をご検討ください。