目次採用見送りとは?採用見送りとは、新卒採用および中途採用の選考の結果、内定を見送ることを言います。見送るという言葉の意味には「差し控える」という意味もあるので採用を差し控える、つまり不採用であることを意味しています。「残念ながら不採用となりました。」と伝えてしまうと、「不採用」という直接的な言葉により、角が立つ可能性があります。「残念ながら採用を見送ることとなりました。」という表現にした方が、丁寧で柔らかい印象になります。また、入社後の試用期間中、または試用期間中の満了後に適性や能力不足など何らかの理由で正式採用をしないことを「本採用見送り」と言います。採用見送りの理由の例採用を見送ることになるには何かしらの理由があります。採用見送りの代表的な理由を見ていきましょう。給与や労働条件の不一致企業と候補者の間で給与や労働条件に関する期待値が一致しない場合があります。候補者が期待する給与が企業の予算を超えている、または逆に企業が提示する給与が候補者の期待を満たしていないなど、折り合いがつかないケースを指します。労働時間、休日の数、福利厚生など、その他の労働条件に関する不一致も、採用見送りの一因となりえます。スキルの不一致企業が求めるスキルや経験を候補者が持っていない場合、採用が見送られることがあります。企業が求めるスキルや経験の例としては、専門的な技術、特定の業界での就業経験、資格や知識などが挙げられます。スキルや経験の不一致による採用見送りは、特に専門的な職種や高度な技術を必要とする職場でよく見られます。人柄に懸念がある候補者の人柄や性格が企業のチームや文化に合わないと判断された場合、採用が見送られることがあります。人柄などが理由での採用見送りは、面接過程での候補者の態度、コミュニケーションスタイル、チームワークに対する姿勢などから判断されることが多いです。キャリアパスの不一致候補者のキャリア目標が企業が提供できるキャリアパスと一致しない場合、採用は見送られることがあります。例えば、候補者が長期的なキャリアの成長を求めているのに対し、企業が提供できるのは短期的なプロジェクトや限定的な役割だけである場合などです。企業文化や社風の不一致候補者が企業の文化や価値観に適合しないと判断され、採用見送りとなることもあります。企業文化の不一致は、労働倫理、コミュニケーションスタイル、組織の決定プロセスなど、多岐にわたる要素に基づいて判断されることがあります。他に良い候補者がいるため他にもっと適切な候補者が存在する際に、採用が見送られることがあります。特に競争が激しい職種や人気のある企業でよく見られます。【お役立ち資料】優秀人材を採用するために不可欠な3つのポイント採用見送りの理由の説明は必要なのか?基本的には、候補者に不採用である理由を説明する義務はありません。候補者から問い合わせがあった場合には、「規定により回答いたしかねます」や「相対的な評価によりやむを得ず見送りとなりました」といった回答で問題ありません。後述の通り、理由を説明することで逆に懸念事項が生じてしまう恐れもあるので、慎重になるべきでしょう。説明をすることで候補者とトラブルになるケースがある採用見送りとなった理由を説明しても、必ず納得してもらえるとは限りません。候補者を逆なでしてしまい、「選考に問題があった」とクレームをつけられることもあるかもしれません。また、トラブルが長期化することで、時間や人的リソースに影響が出たり、他の採用活動に影響が出る可能性もあります。説明をしたことで採用基準が外部に漏れるSNSなどによって個人で情報を拡散することが容易な現代においては、知られたくない情報を簡単に拡散されてしまう危険性があります。採用見送りの具体的な理由を伝えることで、その内容を候補者がSNS発信などで発信してしまい、選考の基準が外部に漏れるリスクもあります。企業の情報管理などに疑問を持たれて世間に悪い印象を与えると、採用活動どころか、最悪のケースの場合、事業自体にも影響を及ぼす可能性もあるので注意が必要です。採用見送りの理由を伝える際のポイントスムーズに採用見送りを伝えるための進め方とポイントを解説します。基本は文章で伝える採用見送りの通知を行う主な手段には、メール、郵送、電話がありますが、メールを使用するのが一般的です。メールの利点は、迅速に連絡が可能であることと、双方に通信の記録が残る点です。ただし、メールは電話と異なり、感情や細かいニュアンスの伝達が難しいため、文面の作成には注意が必要です。採用見送りの通知をする際には、相手に誠意を伝えるために、礼儀正しい言葉遣いを心掛けることも重要です。急ぎの際や事情がある場合は電話連絡も併用する特別に急ぎで伝える必要があったり、トラブルが発生しそうな状況では、電話での連絡が適切です。しかし、「言った言わない」というトラブルを避けるためにも、電話の後にメールなどで正式な通知を行うことが望ましいです。また、電話での通知の際は、不採用の理由について尋ねられる可能性があるため、事前に適切な回答を準備しておくことが重要です。返却する書類がある場合は一緒に郵送する応募書類を返却する場合は、結果を添えて書面で伝える手段も有効です。また、返却しない場合は書類を破棄することを伝えるなど、応募書類の扱いを伝えるといいでしょう。不採用決定後は速やかに連絡する採用見送りの通知は可能な限り速やかに行いましょう。遅くなればクレームが入ったり、トラブルのもとにもなります。結果待ちの期間が長引けば候補者から問い合わせが来る可能性も高まりますので、遅くても1週間以内には連絡するようにしましょう。人材会社を利用している場合は、採用見送りの理由を含めて情報共有する採用見送りの理由を候補者に伝える必要性はありませんが、人材会社を利用している場合は、人材会社には理由を伝える必要があるでしょう。自社にマッチした人材を紹介してもらうことが大切なので、ミスマッチを防ぐためにも人材会社へはきちんと情報共有することが大切です。採用見送りの要因であるミスマッチを防ぐためにリファレンスチェック採用見送りの要因のひとつにミスマッチがあります。採用におけるミスマッチとは、企業の要求や期待と候補者のスキル、経験、価値観などが合わないことを指して使われることを指します。株式会社ROXXが提供する「back check(バックチェック)」では、公的公開情報・Web情報・個別調査によって候補者の申告内容に虚偽がないか、コンプライアンスリスクがないかなどを確認するコンプライアンスチェックと、候補者と過去一緒に働いたことがある元上司や同僚から評価を得ることで、入社後に顕在化する働きぶりやカルチャーマッチといった言語化しにくい情報を確認するリファレンスチェックが実施できます。採用のミスマッチに悩んでいる企業様や採用の質を向上させたい企業様は、採用見送りの要因であるミスマッチを防ぐために、ぜひback checkの導入をご検討ください。