前職調査は同意なしでも可能?前職調査を勝手に行うことの問題点

更新日:2025/9/2

執筆者:back check magazine 編集部

バッググラウンドチェック

採用過程において、候補者の過去の職歴や能力を調査する前職調査を候補者の同意を得ずに行うことは可能なのでしょうか?

前職調査は、適切に実施されれば選考において非常に有用なプロセスとなりますが、同意なしに行うことは法的なリスクや候補者の信頼を損なう可能性があるため、慎重な対応が求められます。

本記事では、前職調査を同意なしに勝手に行うことの問題点や前職調査を同意なしに勝手に行うことのリスク、前職調査を適切に行うためのポイントを解説します。

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目次

前職調査は同意なしでも実施できる?

前職調査は、採用過程における候補者の過去の職歴や職務能力の検証を目的としたプロセスで、候補者から面接で聞いた内容や提出された書類に虚偽がないかを確かめるために実施されます。

前職調査を行う場合、自社で実施するのではなく、調査会社に委託するケースがほとんどです。

候補者が履歴書や面接で提供した情報に虚偽の情報がないかを客観的に確認することはミスマッチを防ぐためにも重要ですが、候補者の許可なく勝手に前職調査を行うことはできません。

前職調査自体が違法なわけではありませんが、前職調査を実施する際には候補者の同意が必要です。

前職調査を同意なしに勝手に行うことの問題点

前職調査を候補者の同意なしに行うと、個人情報保護法に違反する可能性があります。

個人情報保護法第23条(第三者提供の制限)によって、個人情報取扱事業者は一部のケースを除いて、あらかじめ本人の同意を得ないで、個人データを第三者に提供してはならないと定められているからです。

一部のケースとは、人の生命などの保護のために必要であり、本人の同意を得ることが困難である場合や、公衆衛生の向上、児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるときなどに限られます。

上記から、採用の前職調査においては、例外だと認められるケースはほとんどないと言っても良いでしょう。

前職調査を同意なしに勝手に行うことのリスク

前職調査を同意なしに勝手に行うことのリスクを解説します。

法的リスク

前述の通り、前職調査のために候補者の情報を本人の許可なく調査会社に提供することは、個人情報保護法に違反します。

個人情報保護法に違反した法人には、1億円以下の罰金が科されるという重い罰則があります。

訴訟のリスク

前職調査のために個人情報を候補者の許可なく調査会社に提供することで、情報漏洩など候補者に不利益が生じた場合、民事訴訟をおこされるリスクがあります。

民事訴訟に発展した場合、社外からの評判低下や企業の財政状況に影響を及ぼすでしょう。

信頼性の低い情報を掴むリスク

仮に、自社で候補者の同意を得ず、勝手に前職調査を行ったとします。

すると、情報の出所が不明確になったり、情報提供者の信頼性や偏見の有無を確認することが困難になるおそれがあります。

例えば、候補者の元同僚や上司と知り合いだったとしても、知人として非公式に意見を聞くと、個人的な感情やバイアスなどを排除するのは難しいでしょう。

一部の情報に偏ったり、ネガティブな情報を過剰に重視することで、候補者の能力を適切に判断できなくなる可能性があります。

信頼関係の損傷のリスク

前職調査を候補者の同意なしに行うと、候補者の信頼を損ねるおそれがあります。

企業と候補者の信頼関係は双方にとって重要ですが、候補者が「不当なプライバシーの侵害をされた」と感じると、内定を出しても受けてくれない可能性が高いでしょう。たとえ入社に至ったとしても、その後のパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があります。

品位・倫理的なリスク

候補者の同意なしに前職調査を行うことは、プライバシーの侵害になるリスクがあります。

個人の過去の職務経歴や能力に関する情報は、その人のプライベートな領域に属します。

企業が個人の尊厳やプライバシー権を軽視しているという印象を与え、倫理的な観点から非難されて企業の評判に影響を及ぼす可能性があります。

労働市場での評判の低下のリスク

前職調査を候補者の同意なしに行うことで、労働市場で自社の評判が低下するリスクがあります。

候補者が不信感を覚えたこと、勝手に前職調査をされたことなどを外部に発信した場合、企業の倫理観や道徳を疑問視されることになり、他の候補者や顧客からの信頼を失うことにも繋がります。

経営上のリスク

最悪の場合、労働市場での評判の低下などにより、業績の悪化など事業に影響を及ぼす可能性も懸念されます。

また、情報の扱いやセキュリティ意識なども問題視される可能性もあり、このような認識を持たれると取引先との関係にも悪影響が生じるかもしれません。

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前職調査を適切に行うためのポイント

前職調査を適切に行うためのポイントを解説します。

企業と候補者双方にとって有益な結果をもたらすように、前職調査は倫理的かつ法的に適切に実施することが大切です。

事前に候補者の同意を取得する

前述の通り、本人の許可なく前職調査を勝手に行うと、個人情報保護法に違反します。
法令遵守の観点からも、書面など形に残る手段で候補者から同意を得る必要があります。

目的を明確にして伝える

前職調査の目的を明確にし、候補者にその目的を伝えましょう。
これによって、調査の透明性を保ち、候補者からの誤解を防ぐことが期待できます。

範囲を限定をする

前職調査の範囲を限定し、採用判断に必要な最小限の情報のみを収集するようにしましょう。

プライバシーの尊重をする

個人情報保護法に準拠し、候補者のプライバシーを尊重することを心がけましょう。

適切な情報源を選定する

信頼できる情報源から情報を収集し、偏見やバイアスのない、正確な情報を得るよう心がけましょう。

透明性を維持する

調査プロセスの透明性を保ち、候補者に対してオープンで誠実なコミュニケーションを行います。

情報の保護と管理を適切にする

収集した情報を安全に保管し、不必要なリスクを避けるために厳格なデータ管理ポリシーを策定して実施します。

調査結果の適切な使用を厳守する

収集した情報を採用決定の目的以外に使用しないことを厳守します。

継続的なコミュニケーションをとる

調査の進行状況や結果について候補者と継続的にコミュニケーションを取り、不明確な点や懸念事項を明確にします。

back check(バックチェック)で適切に前職調査を実施しよう

最近は前職調査に加え、候補者と一緒に働いたことがある第三者から情報取集を行うリファレンスチェックを行う企業も増えています。

back check株式会社が提供する「back check(バックチェック)」では、公的公開情報・Web情報・個別調査によって候補者の申告内容に虚偽がないか、コンプライアンスリスクがないかなどを確認するコンプライアンスチェックと、候補者と過去一緒に働いたことがある元上司や同僚から評価を得ることで、入社後に顕在化する働きぶりやカルチャーマッチといった言語化しにくい情報を確認するリファレンスチェックが実施できます。

コンプライアンスチェックとリファレンスチェックを一括でできることにより、採用担当者と候補者、双方の負担を大幅に削減することができます。ぜひback checkの導入をご検討ください。

back check magazine 編集部

リファレンスチェック/コンプライアンスチェックサービス「back check」が手がけるコラム「back check magazine」の編集部です。採用担当のみなさまに向けて、役に立つ情報を発信していきます。

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