目次中途採用とは中途採用とは、他社で就業した経験のある人材を採用することを指します。中途採用は欠員補充や組織の強化を目的に行われるため、企業は即戦力のある人材を求めます。中途採用が増えている背景には、グローバル化によるビジネス環境の変化により、組織が新たな発想力を持つ人材を求めるようになったことや、雇用の流動性が高まりつつある時代背景において、ステップアップのための転職が増えたことなどが考えられます。中途採用は新卒採用とは異なり、候補者が持つ経験値やスキルが多種多様であり、面接などにおける見極めが重要になります。また、候補者が入社後に活躍して「中途採用が成功した」と言える状態にするためには、離職防止や定着支援の施策を講じることも大切です。中途採用が難しい理由企業や採用担当者が、中途採用を難しいと感じる理由にはさまざまなものがあるでしょう。中途採用では即戦力が求められるため、新卒採用よりも選考基準が高くなります。また、多様な経験やスキルを持つ人材が応募してくるため、明確な合否の判断基準と公平かつ適正な判断を行う必要があり、そのためにはしっかりと考えられた採用基準を設ける必要があります。中途採用の難しさは、入社後の離職率が新卒採用より高いところにも表れています。中途採用の候補者はすでに他社での就業経験があり、少なくとも一度は転職を経験しています。そのため、新たな組織文化になじむことが難しい場合に早期離職という道を選んでしまう可能性もあります。だからこそ、自社の組織文化に適応できるか、自社で活躍できる人材かを面接の場でしっかり見極める必要があるのです。中途採用では、欠員補充や優秀な人材の確保のために、これらの見極めや判断を短期間で行わなければいけない場面も多く、その点に難しさを感じることもあります。中途採用の面接において重要なポイント中途採用で自社に合う候補者や、入社後すぐに活躍できる候補者を見極めるためには、次のようなポイントを意識して面接を行いましょう。明確な採用基準を設ける面接の精度を高め入社後のミスマッチを防ぐため、また採用判断をスムーズに行うためにも、まずは明確な採用基準を設けることが必要です。人材を必要としている部署にヒアリングしたり、社内の活躍人材からコンピテンシー(共通する行動特性)を洗い出したり、経営方針やカルチャーを反映するなどして、評価項目を設定しましょう。面接における評価項目の例には次のようなものが挙げられます。経験・スキルマナー・身だしなみ志望動機自主性コミュニケーション能力論理的思考力企業理念への共感評価項目が増えすぎるとスムーズな採用判断ができなくなる場合もあるため、あらかじめ優先順位をつけておくのも良いでしょう。関連記事:面接の採用基準とは?面接の採用基準の重要性と設定方法具体的な質問と評価基準を決める採用基準を用いた面接で、どの面接官が対応しても同様に公平な評価をするためには、候補者への具体的な質問と、候補者の回答をどう評価をしたらよいかの具体的な評価基準を設定しておく必要があります。例えば、企業理念への共感については「当社の企業理念のどのような点に共感できましたか?」と質問する、コミュニケーション能力については「周囲とのコミュニケーションを円滑にするためには何が大事だと思いますか?」と質問するなど、面接で用いる共通の質問を決めておきます。設定した質問に対し、「企業理念を実現するために行動に移せるレベルで理解していれば評点5をつける」「分かりやすく内容を伝えることができていれば評点3をつける」など、明確な評価基準も併せて設定しましょう。候補者の回答の裏付けや補足になる情報を得る面接は候補者を評価する最も重要な場ですが、面接での回答はあくまでも候補者の主観によるものであるため、周囲から見た候補者の能力や人柄とは異なることがあります。面接では自分をよく見せようとする心理が働くため、候補者の回答によって実際よりも高い評価になることや、逆に候補者自身が気づいていない強みやスキルが隠れている場合もあるでしょう。候補者についてより正確に理解するには、候補者と一緒に働いたことのある人物から働きぶりなどについて客観的な情報を得ることができるリファレンスチェックの実施も有効です。リファレンスチェックの活用によって中途採用の評価の精度を高め、採用ミスマッチを減らすことができます。関連記事:【企業向け】リファレンスチェックとは?リファレンスチェックのやり方と内容を解説 中途採用で入社後の定着率を上げるためのポイント仮に面接で「候補者の見極めがうまくいった」と感じたとしても、その候補者が入社後に活躍できないまま離職してしまったとしたら、中途採用が成功したとは言えません。早期離職を防ぎ、入社後の定着率を上げるために、次のようなポイントを意識して対策を行いましょう。企業の情報を開示するコーポレートサイトや求人情報、面接などにおいて、企業の情報をできるだけ開示することで、候補者が入社後に感じるミスマッチを減らし、離職を防いで定着率を上げることができます。開示すべき情報は、企業理念や組織文化、給与や福利厚生、社員や経営陣のインタビューなどさまざまです。情報を開示する際に、良い面ばかりを集めたり誇張した情報を載せたりしてしまうと、かえって入社後にミスマッチを感じる原因となってしまうため、良くない面も含めたありのままの企業の情報を載せるようにしましょう。体験入社や職場見学によって、候補者自身に会社の雰囲気を直接感じてもらうのも一つの方法です。オンボーディングを実施する企業文化にスムーズに馴染めるよう、新入社員を対象にOJTや1on1ミーティング、メンター制度などを実施することをオンボーディングと言います。オンボーディングの取り組みによって、先輩社員やチームとのコミュニケーションを促進し、会社内の情報や価値観を共有することで、社員の早期離職の防止につながるでしょう。新入社員への理解を深めたり、課題を見つけたりする際には、リファレンスチェックで取得した情報が役立ちます。前職で一緒に働いていた第三者から共有された強みや弱みを把握することで、早期に活躍できるよう支援することも可能になります。関連記事:オンボーディングとは?実施するメリットや導入時のポイントを解説【お役立ち資料】中途入社者の早期活躍を促進し定着率を向上させるオンボーディング実践例社内のコミュニケーションを円滑にする新入社員が安心して働ける職場環境づくりには、社内のコミュニケーションが欠かせません。コミュニケーションが円滑だと、情報共有や業務の遂行がスムーズになるだけでなく、一緒に働く仲間との絆を感じることで、企業への愛着やストレス緩和にもつながります。気軽に利用できるミーティングスペースや休憩スペースを設けたり、社内イベントやランチ会などにより自部署・他部署との交流機会を増やしたりして、コミュニケーション活性化を図りましょう。【お役立ち資料】社員が辞めない職場はどう作る?エンゲージメント向上の実践ガイド中途採用成功のポイントはback check中途採用を成功させるには、面接でのポイント、入社後の定着率向上のポイントをそれぞれ押さえた上で、多角的な取り組みを行う必要があります。面接での見極めと定着率向上の両方に役立つのが、前職や現職で候補者と一緒に働いたことのある人物から情報を取得するリファレンスチェックです。リファレンスチェックの情報を中途採用に活用することで、候補者の働きぶりや人柄について理解を深め、入社後のミスマッチをなくして、早期離職を防ぐことができます。リファレンスチェックをどのように行えばいいか分からない、社内のリソースが足りないという場合には、オンライン完結型のリファレンスチェックサービス「back check(バックチェック)」がおすすめです。依頼からレポートの作成まですべてオンライン上で完結し、個人情報保護法などの法律にも準拠しているため、採用担当者の負担を最小限に抑えてリファレンスチェックを実施することができます。中途採用を成功させたいとお考えのご担当者様、ぜひback checkの導入をご検討ください。