目次採用ミスマッチを防いでエンジニア採用を成功させるためには、採用手法や使用する媒体などを検討する必要があります。今回は、エンジニア採用を成功させるコツを紹介します。エンジニアの採用が難しいとされる理由や採用の具体的な流れについても解説していますので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。エンジニア採用が難しい5つの理由エンジニア採用が難しいと言われる理由は、次の5つです。1.需要に対して、エンジニアの絶対数が足りないdodaが2024年1月に実施した調査によると、エンジニア(IT・通信系)の求人倍率は12.06倍。全体平均の2.80倍を大きく上回っています。エンジニアに対する需要が高いにもかかわらず、供給が追いついていないため、どの企業もエンジニア採用に苦戦しているのです。参考:転職求人倍率レポート|doda2.優秀なエンジニアは待遇が良く、転職意欲が湧かないエンジニア職は売り手市場であるため、優秀なエンジニアほど高待遇で採用されています。満足できる条件で働けているにもかかわらず、転職を考える人は少ないでしょう。また、企業側も優秀なエンジニアを手放さない傾向があります。結果、スキルが高く経験豊富なエンジニア自体、採用市場では見つかりにくい状況です。近年はIT系の需要の高さから、特化型の人材サービスも登場していますが、市場における候補者数を増やせる可能性は低いといえます。3.採用手法の複雑化・多様化採用手法の複雑化や多様化も、エンジニア採用が難しい要因のひとつです。近年は、ダイレクトリクルーティングや採用広報など、さまざまな手段を通して求める人材を獲得できるようになりました。一方で、従来の採用手法だけでは理想の人材を見つけることは難しくなっています。特に大手企業の場合は選考のリードタイムが長くなりがちです。選考中に他社への内定が決まり、辞退してしまう候補者もいるでしょう。社員から候補者を紹介してもらうリファラル採用やソーシャルリクルーティングなど、スピーディに進められる採用手法も考慮する必要があります。【お役立ち資料】リファラル採用から学ぶ、ミスマッチを減らす方法4.エンジニアが持つスキルの見極めが難しい候補者が持つスキルの見極めが難しい点も大きな原因です。エンジニアと一言でいっても、業務は細分化されており、どのポジションにつくかで求められる経験やスキルは異なります。特に採用担当者がエンジニアでない場合、現場で必要な人材の要件を理解して適切な採用要件を設定すること自体が課題となりやすいでしょう。その結果、採用ミスマッチとなってしまう可能性も否めません。現場で実際に求める人材にはどのようなスキルが必要なのかを、採用担当者と現場の社員で共有しておくことが大切です。5.採用条件が合わない採用基準が候補者の希望と見合わず、採用に至らないケースも少なくありません。市場におけるエンジニアの価値が高まっている現在、給与や待遇などの条件も高水準になる傾向にあります。企業側と候補者の希望する条件が合わず、内定承諾まで至らないケースも少なくありません。特に中小企業では、採用要件に制限が付きやすいため、採用ニーズが高くても人材確保に苦労することがあります。エンジニアの採用市場を的確に把握した上で、待遇面や教育体制などを見直す必要も出てくるでしょう。エンジニア採用を成功させるためのコツ7選エンジニア採用を成功させるためのコツを7つ紹介します。ぜひ押さえておきましょう。1.エンジニア採用の戦略を立てる採用活動を始める前に、まずはエンジニア採用の戦略を立てましょう。採用担当者と現場との認識のズレを防ぐために、両者で情報を共有することが大切です。採用担当者側は、エンジニアが売り手市場であり、採用が難しくなっている現状を現場に理解してもらう必要があります。同時に、現場側の状況や要望、意見を聞き取り把握することも重要です。人材募集を始めてから採用条件が合わず、内定に至らないパターンにならないよう、採用ターゲットや採用計画などの戦略を立てましょう。2.採用基準を明確にするエンジニアの採用基準を明確にし、採用ターゲットを絞りましょう。現場が求めるスキルやチーム内での役割をヒアリングし、具体的なペルソナ像を設定します。競合他社が出している採用条件の調査も、ターゲット設定の見極めに役立つでしょう。ここでは、採用したい人材の条件だけでなく、採用できる人材の条件も考慮することが大切です。エンジニアは他の職種よりも採用水準が高い傾向にあります。候補者が求めている条件を提供できるか?も踏まえた上で、採用基準を決めましょう。3.自社や競合他社への理解を深める採用計画の段階で、自社と競合他社への理解を深めましょう。自社のビジョンから事業・仕事内容における強み、魅力を把握することで、候補者に響くアピールポイントを打ち出せます。また、競合他社の採用条件や採用ターゲットを分析すれば、自社の差別化ポイントが分かるかもしれません。自社の社員になることでどういったメリットが得られるのか、どんなキャリアパスが期待できるのか、候補者の視点から考えることが大切です。4.面接官がスキルアップする面接を行う採用担当者のスキルアップも重要です。面接官の中には、エンジニアの経験がなく、業務内容や技術面の専門的な知識を持たない人も少なくありません。ただ、エンジニア採用における候補者はほとんどが経験者であり、面接で専門的な質問を受けることもあるでしょう。現場のエンジニアが同席できるとは限らないため、エンジニア採用における最低限の知識は身につけておく必要があります。採用担当者の知識不足により、適切な選考プロセスを踏めないことがないよう、スキルアップしましょう。【お役立ち資料】優秀人材を逃がしてしまう面接担当者 3つのNG5.現場エンジニアにも協力してもらうエンジニア採用を成功させるためには、現場のエンジニアからの協力が必要不可欠です。いくら面接官のスキルが高くても、実際に業務を行う現場のエンジニアにしか判断できない部分も少なからず存在します。また、採用ミスマッチを予防し、求める人材を選定するためにも効果的です。日々の業務で忙しいエンジニアに協力を依頼する際には、採用活動に携わるメリットを丁寧に提示しましょう。優秀な人材の確保ができる、採用支援が自分のキャリアの一部になる、などの利点が考えられます。現場のリーダーや管理職を目指す人に声をかけてみるとよいでしょう。6.入社後の体勢を整える候補者が入社した後の体制を整えることも大切です。経験やスキルを持つエンジニアの多くは、企業に入社して自身の成長が見込めるかを判断します。入社後に現場以外で学習できる取り組みや、研修への参加サポートなどの制度を整えることも有効です。中には、GitHubなどのサービスを使って自分で開発したプログラムのソースコードを個人で公開している人もいます。意欲的に活動をしているエンジニアが、しっかりと入社後にステップアップできるよう後押しする制度も検討してみてください。【お役立ち資料】中途入社者の早期活躍を促進し定着率を向上させるオンボーディング実践例7.新卒や未経験も視野に入れる新卒やエンジニア未経験での採用も視野に入れるとよいでしょう。大学側への直接連絡や、大卒採用プラットフォームを使う手もありますが、自社社員から後輩の紹介をもらってリファラル採用につなげる方法も有効です。時間に余裕がある場合は、インターンシップを受け入れてお互いの感覚を確かめることもできます。エンジニア採用では、現場での即戦力が必要という理由から、経験者による中途採用に限定している場合も少なくありません。エンジニア採用に苦戦しているときは、経験者のみを求めるのではなく、プログラミングの知識やスキルを持っている新卒・未経験者の採用も検討してみてください。エンジニア採用の流れ:要件決めから内定までエンジニア採用の要件決めから内定を出すまでのおおまかな流れを解説します。実際のエンジニア採用の手順は下記のとおりです。1.エンジニア採用市場の把握、自社の強みと魅力の理解、競合他社の情報分析2.採用ターゲットと採用要件の設定3.ターゲットへの訴求ポイント策定4.採用戦略と採用スケジュールの決定5.採用活動開始(採用広報、候補者との連絡、面接、選定)6.求める人材の内定承諾応募してきた候補者とは、丁寧なコミュニケーションを心がけましょう。相手に寄り添い、心のこもったメッセージで自社にきてほしいとアプローチすることが大切です。逆に応募が少ない場合は、要件緩和も視野に入れましょう。まとめ売り手市場のエンジニア採用では、採用要件やターゲットの明確化が重要です。競合他社の分析や現場との情報共有など、適切な採用戦略を立てることで効率的な採用活動が見込めます。優秀なエンジニアへアプローチするために、複数の採用手法を活用することも有効です。back check(バックチェック)を利用すると、中途採用で役立つリファレンスチェックを短期間で導入できます。候補者と一緒に働いたことがある第三者へのヒアリングによって、エンジニア採用において気になる勤務態度やコミュニケーション力などを客観的に見極めることも可能です。エンジニア採用にお悩みの方は、ぜひご検討ください。