目次「人の時間を創る。」をビジョンに掲げ、SaaS間の連携から業務の自動化を実現するiPaaSプラットフォーム「Anyflow」を展開するAnyflow株式会社。取締役CEOの坂本さんと、エンジニアとして入社した多森さんに、コロナ下における採用のお考えやback checkの活用方法についてお話を伺いました。オンライン選考への移行と共に、代表とのカジュアル面談を開始。候補者へのダイレクトな魅力付けにつながった。ここ数ヶ月、新型コロナウイルスによって採用活動にも影響があったと思いますが、採用環境や採用の考え方に変化はありましたか?坂本:3月までは、対面の面接、ファイル形式での技術テスト、最終面接という採用の流れでした。それからオンラインでの選考に切り替え、4月以降はまず初めに代表である私とのカジュアル面談、オンラインでの面接、そしてリファレンスチェックという流れに変わりました。なぜ代表とのカジュアル面談を行うことになったのでしょうか?坂本:自社はまだ事業の立ち上げフェーズというのもあり、今のチームにカルチャーフィットする人を採用することが重要だと思っています。そのため、今まで作ってきた文化を急激に変化させる人でないかどうかという部分を見るためにも代表である僕が採用にコミットした方がいいと思い、開始しました。また、エンジニア採用の場合はプロダクトの方向性や、企業がどのような戦略で運営されているのかを知りたい人が多いので、そういった情報を初期の段階で代表と話せることは、魅力付けとしても効果が高いのではないかと考えています。今回多森さんはエンジニアとしてAnyflowに入社されましたが、実際にAnyflowのオンライン選考や代表とのカジュアル面談を受けてどのように感じましたか?多森:オンラインでの選考は、公開されているその企業の情報と相手が話していることを同時に参照できるのが良い点だと感じました。例えば会社のブログや、ビジョンが記載されているページを見ながらZoomの面談を受けるという感じです。相手の言っていることは本当に思っていることなのか、普段の行動にしっかりと反映されているのかという部分をその場で精査できたのが非常に大きかったです。選考を受ける際、私はAnyflowの市場の新規性や、今後デジタル分野のスタンダードとして主導していけるかどうかという2点を重要視していたのですが、実際にカジュアル面談を受けた際、公開されている情報と代表の話の内容の整合性が非常に高く、「是非、入社したい」と思えました。オンラインで代表と話すことで、会社のビジョンへの向き合い方をしっかりと見極めることができ、決め手になったということですね。多森:そうですね。それに加えて、オンラインで社内の雰囲気に触れることもできました。代表との面談の後に、CTOを含めて3人の方とオンラインで話す機会があったのですが、複数人と同時に話すことで会社の中の雰囲気やちょっとした言葉遣いの丁寧さなどを見て、人情味のある雰囲気を知ることができました。先端的な事業を展開している企業には割と尖ったコミュニケーションを取る人が多いイメージだったので、そういったギャップを魅力的に感じましたし、採用側としてもオンライン採用において「複数人のコミュニケーションを見てもらう」ことは、内部を知ってもらう上では大事な要素だなと思います。転職でのリファレンスチェックは、前職からの信頼を示すチャンスだと感じた。坂本さんにお伺いします。リファレンスチェックを導入したきっかけを教えてください。坂本:オンラインの選考に移行して対面に比べて候補者の人となりが見えにくくなってきた中で、採用の後押しになる補填材料としてリファレンスチェックを使い始めました。採用してはいけない人を見抜くためのネガティブチェックというよりは、候補者の良いところ知って最適なポジションを見極めたいという考えが強かったです。実際、多森さんにリファレンスチェックをお願いした際は、想定していたよりも回答者が多く、さらに回答スピードも非常に早かったことから、本当に信頼されている人なんだなというポジティブな面を知ることができました。また、リファレンスチェックへの対応から、自社への志望度が高いことを知れたのも良かったです。多森さんのレポート内容についてはどのように思われましたか?坂本:「こんな完璧なレポートがくることはあるのか?」と思うくらいに良かったです。「絶対にまた一緒に働きたい」とか、「責任感持って仕事してくれる人だった」というような主旨のコメントが多くあり、カジュアル面談ではここまで分からないなと思いました。もちろん「この人良さそうだな」というのは面談でもわかりますが、それがどのくらいのものなのか具体的な部分までは見れない。それがback checkのレポートを見ることで知れますし、今実際に一緒に働いてレポートの通りの人だと感じられているので、本当に良かったです。ありがとうございます。多森さんにお伺いしますが、候補者としてリファレンスを依頼されて率直にどう思いましたか?多森:正直、最初はめんどくさいなと思ったのですが、良く考えるとリファレンスチェックの回答が早ければ早いほど評価が上がるのではないかとか、前職での信頼を見せるチャンスなのではないかと思いました。また、入社する人がどういう人かしっかり見ているという点から、変な人を入社させないような信頼できる会社なんだろうという安心感を持てました。過去4社ほど経験した中でも、採用のミスマッチを少なからず見てきましたし、その度になぜ防げなかったのか、解決策はないのかと考えていました。そこで今回リファレンスチェックを知って「これがあったか!」と思いました。候補者にとっての安心材料になるというのは、リファレンスチェックへの新しい考え方ですね。また、選考の見極めは、結局「現場の方が実際に働いてみてどうか」というのが一番大きな主題だと思うので、今回多森さんにそれを感じていただけて本当に良かったです。オンライン採用をスタンダードにすることでさらに候補者体験(CX)を向上させていきたい。5月に緊急事態宣言が解除されましたが、Anyflowではこれからもオンラインの選考を続けていきますか?坂本:そうですね。オンライン選考のコストパフォーマンスが非常に大きいことを知ったので、今後もオンラインベースで選考をしていきます。候補者の方にとっても、面接や面談のためにわざわざ時間をかけて移動をするのはかなりもったいないと思います。ただ、今後コロナの被害が減っていけば、選考の一番最後に直接会う機会を設けるのは良いのではないかと考えています。エンジニアの転職経験者として、多森さんはコロナ下での採用スタイルについてどのようにお考えですか?多森:面接や面談のための移動時間がなくなることで、どれだけ価値のある活動ができるかを考えると、どの企業もオンライン選考を推進していくべきだと考えています。また、それは自社の効率性や生産性を示すことにもつながりますし、逆に今の状況で「一次面接からオフィスに来てください」という会社があったら、この会社は生産性が低そうだなという懸念を少なからず感じてしまうと思います。理想としては、坂本の意見同様「クラウドで広く募集を認知してもらい、Zoomで純オンラインのコミュニケーションを取り、最後に直接会う」というような3段階の選考が良いのではないかと思います。特に今はコロナの影響で人と直接会って話すこと自体がリッチな体験に感じられるような環境なので、選考の最後に対面することで「Zoomで話したあの人と会えた」という特別感を採用の場で演出できるのではないでしょうか。坂本:もしコロナが終わったとしても、オンラインでの選考が広がっていく流れは不可逆だろうと考えていますし、候補者体験を軸に採用業界全体が変わっていくことを実感しています。今後の採用市場がどうなっていくのか楽しみですね。「候補者の視点を基準に、生産性・効率を重視して採用設計をする」ことが、今後の候補者体験の質を上げるための鍵になりそうですね。坂本さん、多森さん、本日はありがとうございました!